問題
以下の謝罪文は
ある会社Ｎが起こした行為に対し、
一般人の新聞投書による批判に対しての
会社Ｎの謝罪文である。
この謝罪文の
謝罪の機能を果たしていない箇所を抜き出し、
その理由を述べよ。
このたび弊社商品
「日清ラ王」のCM撮影に関連し、
多くの皆様に多大なご迷惑を
お掛けいたしましたことを
お詫び申し上げます。
（略）
ヘリコプターによる空撮を約30分間行いましたが、
その際には頂上付近で撮影クルーが
登山者の皆様に撮影へのご協力をお願いし、
一部の方々には登頂を
お待ちいただくこととなりました。
ご協力のお願いは、
一部で言われているような、
登山者を排除しようとする
意図はございませんでした。
しかしながら、
お待ちいただいた登山者の皆様には、
事前の説明不足から予定の変更等、
大変なご迷惑をおかけしましたことを
心よりお詫び申し上げます。
また、多くの皆様には、
ご心配をおかけするとともに
不快な思いをさせてしまいましたことを
重ねてお詫び申し上げます。
（一部略）
日清食品ＨＰ
参考写真
ここで30分・・・・。
面白いことを言ってますね。
さぁ、ここのどこがおかしいでしょうか。
正解は・・・・
「登山者を排除しようとする
意図はございませんでした。」
登山者排除は当然の悪事行為。
商品の宣伝で悪事を働くことは
明らかに会社にとって
社会的イメージのマイナスである。
したがって
そのような意識があれば
このようなことができるはずが無い。
今回の批判は、
基礎倫理の無い会社だ
ということが批判されている
ということであって、
悪事の意図があったかどうかはどうでもよい。
謝罪すべき方向がずれている。
よって謝罪の機能が果たされていない。
大人の社会は結果主義なはずで、
商売であればなお更でしょう。
社会経験のない大学生レベルの謝罪文ですね。
この会社は
批判自体のレベルに達していないんです。
そもそも商売以外のことは
何も考えていなかった。
というところに、
一般人は気づくべきでしょう。
言葉の内の
元々の意識に気づくこと。
国語の文章読解はこのような
人の発する言葉の本質を
見抜く訓練なんですね。
