ノーミソ刺激ノート

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ニーチェと仏教

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ニーチェって日本人になじみやすい

だって仏教系の本を読んでいたらしいですから。

西洋哲学ってなんだか難しいイメージですが、こと、ニーチェとなるとキリスト教ベースの思考法の西洋哲学もいったん行き詰まって東洋哲学に答えを借りようとしたのです。それが一早かったからニーチェは評価されたといってもいいのです。

 

日本人にとっては理解しやすいのでチャンスですよね。少しでもどういうことを言っているのかが分かったらかっこいいですし。

 

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ニーチェが評価されるのは人から借りてそれを自分なりに再編集することです。

ニーチェはちゃんと西洋哲学を知っていましたし、仏教にもしっかり理解をしました。それをつまり融合させたからこそ成功したのです。

再編集って簡単に言いましたけど、しっかり理解することって大変です。

 

ニーチェの本にも仏教のことがちゃんと書かれています。

「インドでは四〇〇〇年以前にわれわれよりも多くのことが思索された。

彼らは傍らに神々を投げつけた。

――ヨーロッパもまたいつかはそうしなければならない!

彼らは僧侶と仲保者をも、もはや必要としなかった。

そこで自己救済の宗教の師、ブッダがあらわれた。

――ヨーロッパはまだ文化のこの段階からどんなに遠いことだろう!」

『曙光』ニーチェ

 

融合するうえで危険なのは、融合したもの自体には批判的になりうるということ。

ニーチェの場合はキリスト教を批判しました。西洋でキリスト教を批判するのはぶっとい現状批判です。反発が起こるのは必然です。

知識階級が現状に批判的な態度をとることが多いですが、現状を理解していないと本来的な批判にはなりません。

ですから何でもかんでも批判してれば知的かと言ったらそうではないことは明らかですが。 

ニーチェの永劫回帰、力への意志などの思想は仏教的だと言われますがたしかに彼は原始仏典『スッタニパータ』の英語版を読んでいたといいます。

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

 
ブッダのことば(スッタニパータ) (まんがで読破)

ブッダのことば(スッタニパータ) (まんがで読破)

 

『ツァラトゥストラ』では物語風に主人公が山で思索をし、町へ降りて「神の死」を告げますが、これはまさにブッダ的でありキリスト的であります。

 

中世以降の世界的功績は大抵思想などの合体です。

この時代はキリスト的社会に窮屈さがあり、他に救いを求める傾向がありました。ですのでニーチェだけではなく、あらゆる知識人が東洋に思想を求めていたことも確かです。

 

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ニーチェ初学者のおすすめ本

 

ツァラトゥストラかく語りき (まんがで読破)

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 私は大体このシリーズを薦めていますが、これだけではわかりにくいので

 

まんがでわかるニーチェ (まんがでわかるシリーズ)

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まんがと図解でわかるニーチェ (宝島SUGOI文庫)

まんがと図解でわかるニーチェ (宝島SUGOI文庫)

 

 どちらかを併せて読み、そのあと日本語訳の

ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2)

ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2)

 
ツァラトゥストラ (中公文庫)

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 これらを読むことをお勧めします。まんがで一旦知識を入れたほうが楽しく読めます。

 

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でもどれくらい難しいのか一旦読んでみてもいいかもしれません。そのほうが漫画版の吸収率も上がるとおもいます。

私は漫画版を当初馬鹿にしていたので、原文読んでそのわからなさにムカつき、漫画版を読んだ時は感動的な分かり易さに震えたもんでした。

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