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ノーミソ刺激ノート

書評やスポーツ、言語に関することを書きます。

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大学で哲学を勉強するということ

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はじめに

大学は近頃、職業訓練施設になってるって批判されています。

が、哲学を勉強するってなったら職業訓練とは言われませんよね。

なぜなら哲学自体は職業の技術に関係ないからですね。

逆にいえば哲学を本気で勉強しているような奴は就職に不向きだという事です。

ただ就職している人も多くいますし、その就職先は大概教職に就く、就こうとすることが多いですね。

 

じゃあ何のために哲学を学ぶのかって、ソクラテス的に言ったら「よりよく生きる」ってことです。

つまり仕事だけではない、より抽象的な「生き方」の見地に立って物事を考えるってことですね。

それ自体は実用的なお金になる実学ではなく「虚学」と呼ばれるものです。

 

実学と虚学の就職事情 - ノーミソ刺激ノート

 

実学と虚学って何の違いがあるかって実学は具体的な学問(お金、生活を優先する)であって虚学は抽象的な学問です。

 

となると仕事、お金のために勉強するような経済学のような学問とは違って人生に於ける目標を持ちながら生きるという事ですから結構なことだと思います。

となると、卒業したところでどこに就職するかとなったら勉強したことを活かすことは難しいわけですよ。

でもそんなことは入学する前からわかることですからそれぞれに何か目的があるわけでしょう。

 

私の場合は就職したくなかったですから大学院へ進みました。

そもそも哲学を4年勉強したくらいのことで哲学が何なのかなんて全然わかりません。

4年と言っても実質ちゃんと勉強できるのは2年くらいですから大したこともできません。

ですから本気で勉強したいなら院まで行く覚悟で入学したほうがいいと思います。

何となく入学するという事がありうる経済学部と違って哲学関係の学部は何となくで入ることはほとんどないんじゃないでしょうか。

たしかに推薦で入ることはあると思いますけど、たまたま入ってしまった場合は特に目標があって入ったわけではないんですから適当に就活して就職すればいいだけの話だと思います。

 

楽して哲学を学ぶ方法 - ノーミソ刺激ノート

 

でも哲学を勉強したくて入学したんなら知的好奇心があって入ったという事でしょう。

となると学部だけでははっきり言って足りる学問ではないので繰り返しますが院に入らないと意味がないとさえ思います。

知能労働は院まで行こう

これからの時代、大学進学したくらいじゃ知的な人間とはいえないです。

木石みたいな人間がごろごろいますから。ですから肉体労働をしたくないなら普通の人よりも卓越的な知能を持たないと意味ないんですよ。

 

進路に迷ったらどうすればいいか - ノーミソ刺激ノート

 

哲学書1000冊読んだらどうなるか。 - ノーミソ刺激ノート

 

大学不要論も一理ありますが、それは分野に拠ります。私は文系ですから他の分野のことは知りません。でも院まで行ってよかったことは人生をかけてそればかり勉強している長老にたくさん直接話を聞いたことですね。

ネットで調べるよりもはるかに効率よく勉強ができます。

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文系の場合

大学で哲学を勉強するって、大体においてリスキーとされてるんですけど、今の時代良いと思うんですよ。なぜって「自分で考える力が身につく」からです。

今の時代技術職に就職してもすぐにAIに仕事を取られます。多分10年もしないんじゃないでしょうか。そう成ればBIも整備されると思うのですぐに働かなくてもよくなるでしょう。すぐに働かなくてもいいのであれば自分の中に一生残る資産を残る必要があります。そこで一番有用だと思うのが哲学ですよ。

ただし大学院まで行くことです。なぜなら大学でできる勉強というのは精々入り口も入り口、遊園地のゲートをくぐった所で終わりです。ディズニーランドでいえばワールドバザールにも入っていません。

 

大学でなんで哲学史を学ぶかといえば「今までの哲学的な言語」を学ぶためです。小学校でいう漢字を学ぶみたいなもので「共通言語」を学ぶためです。

本番はその言語を使ってどういう言葉を編み出すかですよね。まだそこに行けないんですよ。4年じゃ。理系の場合は実験がありますから、「実験の結果こうなりました」っていう論文があれば昇格できますけど、文系は実験が無いので只管本を読むしかありません。ですから時間がかかります。

 

本を1000冊読むとどうなるか - ノーミソ刺激ノート

 

本をたくさん読む方法 - ノーミソ刺激ノート

 

本を何回も読むのはなぜか。 - ノーミソ刺激ノート

 

理系の場合

理系も知能労働で生きるんなら院までが当然いいです。

理系の学問の場合、飛行機の原理は理論的にわかってないとか、摩擦の原理も本当のところ分かってないっていうじゃないですか。これを論理的に説明しろっていうのはめちゃめちゃ難しいですけど、実験の結果が出れば実践できるわけですね。そうすれば社会的に功績として認められます。

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哲学を学ぶとはどういうことか

哲学を学ぶというのは特定の哲学者の哲学を学ぶ、研究する方法と、独自の哲学を捜索する方法があります。

日本の哲学者は前者ばかりだという批判がありますが、それはあくまで素人のいう批判なんですね。

 

若者が批判できない理由 - ノーミソ刺激ノート

 

哲学の理解の仕方 - ノーミソ刺激ノート

 

哲学というのは「自分自身で考える」ことを主としているんだから、日本の哲学(研究)者のように西洋の哲学を研究しているだけじゃダメなんだ、というのはわかります。

じゃあ碌すっぽ他者の哲学研究もせずに、自分だけの知見で哲学を確立しようにも無理な話なんですね。

  • 過去の学問を勉強するのは「言葉」を得るため。
  • 「言葉」は「秩序」である。
  • 「秩序」は集団になると「社会」になる。

人間は社会的動物であるということはこういうことだと思うんです。

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聖書でギリシャ語の「ロゴス」と言われているものは「言葉」と訳されていますけど、はじめの日本語訳は「カシコイモノ」と訳されていました。

これは間違いではなくて、そういう「解釈」だったんですね。でもそれじゃ分かりにくいから「言葉」ということにした。中国語訳でも「言」とされています。

(「言」が「ことば」と同義かも細かくいえば議論の対象になりますが)

 

中国人の漢字の考え方って日本人と違うって知ってた? - ノーミソ刺激ノート

 

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中国語訳(1823年)「神天聖書」。初めの「聖若翰」は「聖ヨハン」です。現代中国語では「聖約翰」らしいです。現代中国語では「若」はruo,「約」はyaoと発音します。

これはとりあえずの話であって、「秩序」でも「賢いもの」でもいいんです。言葉を覚えるというのはそういうことです。大体の意味しかわかりません。絶対的な翻訳というものはないんですから。そのことばの運用が「哲学」です。大体のつまらない翻訳はAIにできますから大半の日本人にとって英語はそこまで必須であることはないですが、こういう本来的な言語て知哲学をつかわなけらばならない場合は大学院レベルの素養が必要です。

 

日本人が英語を話さなくていい理由 - ノーミソ刺激ノート

 

例えば今はほとんどの人が大学を卒業して会社に就職することが「とりあえずいいことだ」と思ってるんですね。これは社会的な集団的な意識であって、実体ではないんです。つまり虚構なんですね。

虚構、実体でないからと言って、詐欺をしてるとかではなくて、『サピエンス全史をどう読むか』(『全史』には書いていない)に書いてあった通り、虚構というのは互いに合意している事柄なんです。つまり国家、貨幣、宗教は虚構ではありますが、集団が合意しているから機能してるんです。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

まんがでわかる サピエンス全史の読み方 (まんがでわかるシリーズ)

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『サピエンス全史』をどう読むか

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サピエンス全史は周辺書籍も面白い。 - ノーミソ刺激ノート

 

つまり数学で言えば「点」や「直線」のようなものです。それがあるとそのほかのことがうまく考えられるから補助的に概念を追加しているんですね。

 

大学での哲学というのは一般的に西洋哲学で、日本や中国などの哲学、思想を勉強する場合はそれぞれの大学のホームページでそういう先生がいるかどうか確認しなくちゃいけません。

 

楽して哲学を学ぶ方法 - ノーミソ刺激ノート

 

哲学書1000冊読んだらどうなるか。 - ノーミソ刺激ノート

 

大学での哲学の内容 - ノーミソ刺激ノート

 

でも一般的に受験で忙しい高校生はそういうものの調べ方について大して教えられてませんよね。大体偏差値で行ける大学は~っていう風に物流事業のように振り分けられるわけです。学校側もそういう方が仕事が楽ですからね。つまらない雑務も多いせいで生徒を見ることも適切な指導をすることもできません。

 

そもそも先生自体もそういう風に教育されたので「そういうものだ」と思っているんです。でも世の中ってもっと多様性があるんですよ。

そういうことも知らずに先生にしてしまう。

 難儀な話ですが、世の中進歩しているように見えて実社会はこれだけ整備されていないことだらけなんです。

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