ノーミソ刺激ノート

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読書をすると頭の回転が速くなるのか。

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「速い」のではなく「すでに知っている」

一般的に「頭の回転が速い」というのは「すぐに答えが出る」ってことですよね。

なぜすぐに出るかといえば、「既に知っている、答えが出ているから」

読書をすると新しい知識が手に入ります。

 

知ったばかりの知識はすぐに生かせません。が、情報は何度も出入りしていると新しい知識ではなく常にある知識「常識」になります

常識って考えるまでもなく出てくるものですよね。

 

だから常識が増えれば増えるほど連携が相俟って速くなります

これが読書による頭の回転の速さです。

遅いのは考えながら喋るから

普通、学校の先生の話は流れるような、まさに「立て板に水」じゃないですか。

 

あれも知識が既に入ってるからですよね。当然ですけど。

いちいち考えながらしゃべっていては遅くなるに決まってるんです。

速くするには本を読んで時間が経過すること。

 

『思考の整理学』には「発酵」という話が出てきますが、仕入れた知識はいきなり使うには利用しづらいんです。

ある程度時間が経つとそれが使えるようになります。

 

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 

 

それは知らないうちに自分に馴染んでいる証拠。

ただの「受け売り」の場合では話す言葉も自分の言葉になってないですよね。

 

もう既に馴染んだ情報なら、見たり聞いたりした情報がそのままの言葉ではなく自分の言葉に変わっていくものです。

生(なま)のまま話すとギコチなくなります。

人前でしゃべるのが苦手な人が、詰まりながら喋るのはそういうこと。

 

考えながら喋るとどちらにも集中できずにどちらもエラー状態になります。

タスクオーバーで頭がショートしてるんですね。

歴史的に回転の速かった黒田官兵衛

秀吉のブレーンの黒田官兵衛は頭の回転が速すぎて主人の秀吉からも恐れられたといいます。

 

黒田官兵衛 - 「天下を狙った軍師」の実像 (中公新書)

黒田官兵衛 - 「天下を狙った軍師」の実像 (中公新書)

 

 

ではなぜ頭の回転が速いかといえば、たくさん本を読んでいるから

しかし本を読んでいるだけでは頭の回転は速くならないんです。

 

考えないと速くなりません。

 

考えないままの生の情報は自分の血肉になっていないので使えません

ここでいう「生の情報」というのは、ただの音声や文字を見聞きした記憶という事です。

その意味を自分の頭の中に取り込むことが「考える」という事。

 

情報をただの音声や文字のままの記憶ではなく、それをリアリティのある経験として自分に通過させる感じです。

黒田官兵衛が何を読んでいたかは正確には知りませんが、大概は中国の思想書、歴史書が大半でしょう。

 

中国思想を考える―未来を開く伝統 (中公新書)

中国思想を考える―未来を開く伝統 (中公新書)

 

 

しかも戦に関するブレーンですから、兵法書は当然読んでいたでしょう

 

新訂 孫子 (岩波文庫)

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最高の戦略教科書 孫子

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孫子 (講談社学術文庫)

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強くしなやかなこころを育てる! こども孫子の兵法

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なぜ過去の戦争に関する本を読む必要があるかといえば、人間が考えることは大概同じことだから。

「時代は繰り返す」と言いますが、まるっきり同じ事態が繰り返されるわけではありません。

全く同じ問題は二度と繰り返されません

 

ではなぜ、同じことが繰り返されるかと思うかというと、人間の考えることは同じだから。すると、状況は違ってもそれは自然と似てきます。

似ている問題を同じ問題と、あえて同一視できます

 

似ている問題ですから、大概その時に過去の解決策を講じれば上手く収まります。

こういう事の繰り返しが人類の宝である「学問」になるんですね。

読書はあくまで「情報」

読書をしていると情報や問題を経験します。

 

人が生きていくうえで、勝手に経験や人生に於ける問題を通過しますよね。

その時に人は何かしら考えるんですね。

しかし人、一人の人生経験は大したことはありません。

 

が、本を読むことで他人の思考や経験を追体験できます

そうすることによって多量の仮想の人生経験を積むことができるんです。

 

そういう情報を得ると人間は考えずにはいられません。

本を読んだ直後は心がヒリヒリするばかりですぐに物事は考えられないでしょう。

 

大概はいったん寝たりして、日を改めながら、無意識と意識の両方で物事を考えます

そうすることで似た問題が我が身に起きた時にすぐに対応ができるんです。

その様が、その情報と考える時間経過を経てない他人からしたら「頭の回転が速い」等に見えるんですね。

ブログの場合

私はブログを基本的に2000字であれば15~20分くらいで書けます。

それはなぜかといえば、すでに考えていたことだからです。

 

考えてはいても、言葉になっている(言語化)されていなかったから忘れちゃいます。

「あー何となくそういうことってあったよな」

って感覚的なものを思い出すことがあるじゃないですか。

 

でも、言葉になっていなければ忘れちゃいます。

意識の中ではなかったことにされているんです。

意識、無意識に関しては心理学の基本的な入門書を読めば分かることです。

 

フロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)

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史上最強カラー図解 プロが教える心理学のすべてがわかる本

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深層心理 (図解雑学シリーズ)

深層心理 (図解雑学シリーズ)

 

『図解雑学シリーズ』は大学生の時によく読みました。

すぐに理解できないところもありましたけど、基本的な考え方が分かるので初学者にはうってつけです。

他のブロガーの方ももっと速くて大量に生産できる人がいますが、同じことでしょう。

 

既に考えていたことであれば、スラスラ文章が書けるんですね。

小中学生の時に所謂「作文」では、普通の人と一緒で止まり止まり書いていましたし、大学の論文も考えながら、資料を読み込み書いていました。

 

しかしブログとなると考えなくてもいいんですね。

なぜかといえば、すでに考えていることなので、それが流れ出るような感じです。

 

私は今のところ毎日ブログを更新していますが、それも考えながら書いていることではありません。

時々慣れない記事で止まりながら書くこともありますけど基本はノンストップで書きます。

書いた後にレイアウトしたり、投稿後にすぐにリライトすることもありますけど、基本は未熟であっても投稿しています。

 

そんなことでヤバいこと書いたりしないかという感覚もあるかもしれませんが、少しくらい、そんなことがあっても問題にはなりませんし、マズいなと思ったらリライトすればいいだけの話です。

 

一日に見る人が1万人いたとしてもそこに引っかかって突っかかって来るのは1人くらいでしょう。

 

やばいことを書いてしまって

「こいつ信用できないな、ブログ読むのやめよう」

と思うサイレント読者を恐れることもあるかもしれません。

 

が、全体の中でやばいことが数パーセント以内であれば信用が薄まることはほとんどないでしょう。

実際自分の心のことを晒しているわけですから、どれだけヤバいのかは自分ではわかりにくいことではあります。

 

けど、正直なことを書いていれば基本的には大丈夫だと思う人はブログを書いてもいいと思います。

私は力を入れず、気負わずに読書に関してのことを中心に書いているので、6か月間、少しずつですがPV数が上がっていますから今のところは安心しています。

 

そういう信用をなくす内容を薄めるためにも日々たくさん書いていればヤバさも希釈される(薄くなる)わけですよ。

ですから書きまくってればいいだけのことです。

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計算の場合

計算が得意な人が簡単に計算ができるようなイメージが強いです。

「よく計算ができるね、速いね」

っていう感じです。

 

それもまた、たくさん計算練習をしているからでしょう。

私には持ちあわせのない感覚ですけど、世の中には計算が楽しくて仕方がない人がいるそうです。

 

計算ができないからと言って頭の回転が鈍いという事でもないし、計算が速いからほかのことも速く答えられるということでもありません。

 

もちろんセンスの問題もあるでしょうが、センスがある人は問題を解くことが好きになりやすいので勝手に計算問題を大量に解くことになります。

ですから得意なのとはあっという間に答えが出るんですね。

将棋の場合

将棋の世界でもプロは百手先を読むというじゃないですか。

あれも要するに沢山経験しているわけですから、何億通りもある百手先を全部考えているわけではないんです。

 

大概、攻防はこう進むというのを今までの経験や、過去の棋譜の大量の情報を基に読んでいるにすぎません。

 

ですから頭は大量にエネルギーを使うことは間違いないにしても、プロで上位であれば上位であるほど、エネルギー消費の効率はいいはずです。

 

効率のいい本の選び方 - ノーミソ刺激ノート

 

ハンディー版 スグわかる!まんが将棋入門―ルールと戦法完全マスター

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おもしろいほどよくわかる羽生善治の将棋入門

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