現代中国は共産主義ってことになってますから宗教施設が極端に少ないです。中国に行った時にそれが少なくて驚きました。
日本だけに住んでいるとあんまり意識しないことだと思いますが日本には神社だらけだし(コンビニよりも多い)、台湾は道教寺院(道観)が多い。オーストラリアも教会があっちこっちにあります。
中国における3大宗教
儒教
仏教
道教
この中で一番格上なのは儒教です。
なぜなら、儒教は『論語』を読まなければならないから。
中国では文字が読めない人を「文盲」と言いますが、その文盲率は中国では今も昔も99%。
日本では江戸時代から識字率は50%(男だけが教育を受けていたから)
で現在ではほぼ100%だ!日本のほうが上田!というのは大きな間違い。
日本の識字率は少しでも文字が読めればOKですが中国では『論語』が読めなければ、文盲とされています。
だから日本人のほとんどが文盲。別に『論語』が読めなければいけないって訳じゃないですが。
ということで今とは違って教育制度が整っていない昔の中国では一般市民は儒教には手が届きませんでした。つまり儒教は知識階級の宗教。
一方、仏教と道教は別。馬鹿でも一般市民でも出来るようにとても簡単に仕上がっています。なので一般市民を取り込もうと当時はそれはもうバチバチだったんですね。
仏教と道教といってもいろいろあるんですけど、要は簡単な事をして気持ちよくなろう
ってことなんです。(こんな説明でいいのだろうか)
その簡単な事の代表が「お経を唱える」
例えば浄土宗なら「南無阿弥陀仏」(ナミアミダブツ)。
日蓮宗なら「南無妙法蓮華経」(ナムミョウホウレンゲキョウ)。
簡単に言うと「南無」とは「お願い」(サンスクリット語の「ナマス」から)って言う意味です。ですから「お願い阿弥陀仏さま」「お願い妙法蓮華経」と言う意味。
インドの挨拶「ナマステ」も「ナマス」が語源です。
でもお経って意味分からないじゃないですか。なんでわざわざ音読みするかって言うと分からないほうがありがたいでしょ?
で、なんで唱えなきゃいけないのか。
色々効果はあるんですけど最大の理由は何度も同じ事をしていると脳内麻薬が出るんです。それも半端じゃない回数ですよ。体が危険になる直前まで続けるんです例えばマラソンを限界以上やると「ランナーズハイ」になりますよねあれは脳内麻薬が出て気持ちよくなるんです。徹夜でマージャンやった奴がやたらテンション高いのも脳内麻薬が出ているからです。
お経も同じ効果が得られます。仏教の一宗派の禅宗の座禅も同じです。有名なのは達磨(ダルマ)。
この人禅の世界ではえらーいお坊さんなんですけど最期は座禅で気持ちよくなっちゃって手足が腐って仏さんになったんです。
だから置物のダルマには手足がありません。
あくまでこれは脳内麻薬なので犯罪ではありません。それ以外の麻薬はダメ!ゼッタイ!ちなみにオウム真理教はそれ以外の麻薬を使っていたそうです。
あとキリスト教にもありますけど「懺悔」(今までにした悪い事を神様の前で謝る)ってありますよね。あれってそうする事によって病気にならなくなる効果があるんですけど、科学的にも証明されてます。
それはストレス軽減。大抵の病気の根源はストレスによる免疫力の低下によるものが多いのでこれは本当に効くようです。
師匠が民衆道教の専門家である史学の専門のA先生(この先生は道教が嫌い)は、若い頃、師匠と一緒に道教のお寺に見学に行ったそうなんです。A先生は当時風邪を引いていてそれを知った師匠が道教の人に「風邪を治してやってくれ」って言ったそうなんです。
そしたら「符水」をしてくれたんですって。
詳細は
①お札(ふだ)をナイフに刺す
②裸のお坊さんが太鼓の
アッパービートにあわせて
そのナイフを持って踊る
③お坊さんが血まみれになる
④お札を燃やす
⑤燃えた炭を聖水に入れて混ぜる
⑥それを飲めば病気が治る
結果どうなったか。治ったそうな。
正確にはA先生はお坊さんが見ていないところで水を吐いたそうですが。
A先生はその場で見た光景があまりに衝撃的だったので汗が大量に出たそうです。
A先生によるとお坊さんが踊っていたときに脳内麻薬が出ていただろうとの事。
その間師匠は弟子そっちのけで必死にメモを取っていたそうです。
というように全ての道教がそうではないですが、宗教には色々あるんですね。
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