さっき「人民」「共和」は何となくわかるっていうのは、
日本人にとって見れば当たり前な感覚で、
それは中国語ではなく日本語だからです。
いわゆる「和製漢語」。
近代的な言葉は中国が近代化に送れた事によって
先に近代化した日本の言葉をそのまま使うのです。
「物理」「哲学」「文化」「文明」「民族」「思想」「法律」
などなど。
中国語の漢字の感覚と
日本語の漢字の感覚がわからないって?
では、和製漢語に猛烈に反対した
清の翻訳家
厳復が、
「中国古来からある言葉があるんだから、
西洋文明の言葉から
直接翻訳して使うべきだ。」
って言い出したんですね。
さすが翻訳家は分かってますね。
言葉は民族の魂なので日本語を使ったら
日本化してしまいます。
で、翻訳した言葉がこちら、
前者が日本語、後者が中国語です。
「経済学」を「計学」
「物理学」を「格致学」
「社会学」を「群学」
「形而上学」を「玄学」
何となくわかりますよね、
漢字の意味は両国とも共通なので、
意味は分かりますけど、
使い方が何となく違う。
国民性というのは非常に複雑なもので、
その国の過去の歴史によって
緻密な関係性で編みこまれたものなんです。