同じ本、同じ文章を読むことを無価値だと考えてる人が多いそうです。
でもそんなことないんですよ。
むしろ、読書を良くしている人は何度も同じ本を読むことが多いです。
「愛読書」という言葉がありますが、それは、「何度も読む本」という意味です。
読書は決して記憶するものではありません。
その時々で心を動かし、感じるものです。
だからこそ何度も読むんです。
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灘校・伝説の国語授業 本物の思考力が身につくスローリーディング (宝島SUGOI文庫)
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小説や評論文は特に1回読んだだけでは情報を100%掴めないんです。
何度も読むと思考力が上がるんです。
なぜかといえば、人間の考えは1分1秒単位で変化しているのでその時その時で感じることが違うんです。
その「感じる」ということが重要です。
本を読むことがただ単純に「情報収集」だと勘違いしている人がいます。
が、そんな人は人間の個別的感性を世の中の見方に入れていない低次元の考え方です。もったいないですよね。
同じ世の中に住んでいても一人一人住んでいる次元が違うと、別の宇宙に住んでいるくらい遠い存在なんですから。
その1分1秒の「感じる」ということを繰り返すことで、重層的に考えを増すことができるんです。
例えば現代文のテストの場合も、1回読んだだけでは理解出来ないので何度も読みたいところですが、普通は1回しか読めません。
その1回をより濃いものにするためにも、同じ物を何度も読む訓練が効果的です。
- 登場人物の性格や主張
- 段落の効果
- 表現方法の工夫
それらから導き出される作品の本論などに注意しながら作者の言葉選びの理由を問い詰めるんです。
訓練の目安としては川端康成や芥川龍之介太宰治や三島由紀夫などのハズレのない短編小説20回くらいがいいでしょう。
驚くほど回数を重ねるごとに感想が変わるんです。
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