現代日本政治では特に、声が大きい人、主張が強い人、スター性がある人が
人気がありますよね。
北野武がTVタックルで、「独裁者まではいかないけど、そういう人が求められている」
と話していましたが、まさにその通り。
なぜ、今、政治家でそんな人が求められているのか。
それは現代日本に「規範」が存在しないからです。
西洋世界には「キリスト様」や「神様」がいて、
イスラム世界には「アッラー」がいて、
古代中国には「天」がありました。
これらは人間社会に「規範」を作るために創造された存在です。
「現代日本には」と言いましたが、
戦前には「天皇陛下」がいました。
というと怒られるかもしれませんが、
現代の「天皇陛下」はGHQにより凍結されてしまったといっていいでしょう。
その理由は、まず「規範」とは何かについて説明した後にします。
規範とは、別の言い方をすれば
現代科学で言う「環境」
伝統的西洋科学(物理、哲学)で言う「空間」
中国思想で言う「天地」です。
これらの「規範」の中に民衆がいて、生活をしています。
①(自然)「環境」は人に対して残酷です。
しかし人々は伝統的に環境に学び、そして進化して来ました。
環境は人を苦しめますが、まだ滅ぼしてはいません。
環境が人にやさしいことはあり得ません。人に対して優しい環境であれば
人は環境を簡単に支配し、環境自体を意識しなくなるでしょう。
その「環境」を「規範」に入れ替えてみて下さい。
そして、「環境」とは民衆を抱える「器」のようなものです。
②「空間」とは「時間」です。「時空」という言葉がある通り一心同体の概念です。
「時間」とは人が作った概念で、実際には存在しないという学説もあります。
「空間」は「時間」と同格(同じ存在)なので、「空間」は「時間」意識していません。
「空間」とは人を抱える「器」のようなものです。
③「天地」とは老子の思想の中に「天地は仁ならず」
という言葉があります。「仁」とは「人にやさしい」ということ。
「天地は人にはやさしくない」という意味です。
「天地」を「自然環境」と換えれば日本人にも理解できるでしょう。
この後に「聖人は仁ならず」という言葉も続くのですが、
要するに為政者は「人に優しくては駄目」だということ。
中国思想では、為政者は「天」が「皇帝」を決めるのだという「天人相関説」
というものがあります。
つまり、民衆を束ねる人は民衆と同格な「人」ではなく、
「聖人」として別格におかれるのです。
「聖人」=「天地」です。人にやさしいのではなく、「天」に対して正直であり、人の目を意識しては駄目。
「天地」「聖人」は民衆を抱える「器」のようなものです。
以上の①②③は、同じ事を言っています。
そして①②③=「器」です。
日本に規範が存在しないのは、それまで民衆の規範であった「天皇」が
「人間宣言」によって「器」から、民衆と同格の「人」になってしまったからです。
民衆が民衆と同格の人間に従うはずがありません。
ヘタに大学に行って知識を身につけた小賢しい民衆が政治家のいうことは聞かないし、
そもそも政治家自体がバカになっています。
それも人々の個々の中に「規範」が備わっていないからです。
バカ日本人は規範を捨てたのです。
人間はそもそも「規範」を嫌います。
それが最も現れているのが「西洋思想」の「人間中心主義」「民主主義」なのですが、
それが日本にも導入されて、規範で縛られていた日本人を開放しました。
よって国が崩れたのです。
(アメリカはそういう規範がないので「愛国心」に政府が必死なんです。
これは長くなるので自分で調べて下さい)
天皇が長く続いているのは「時間」という概念がないから続いているのです。
「長く続けよう」なんて考えず、「時間」を考えず、国民に対して祈っていたので続いているんです。
これは②の「空間」の境地だからです。よって人間と同格ではないのです。
「(アメリカ風)民主主義が正義」だと思っている「アメリカの正義」(笑)
に麻痺させられている日本人によって
日本は停滞していくのです。
AKBで指原が1位になり、「AKB総選挙」(笑)にも規範が無くなりました。
アイドルの規範は「かわいい」でなくてはなりません。
前回一位の大島優子が、今回の選挙の1位が指原だと知った時、
笑ってしまっていました。
大島本人は何故「笑った」のか、わかっていないと思いますが、
その理由は「規範がなくなった」からです。
あれだけ大規模な大会で、「1位になる」ということは、「責任」が伴い、
「緊張」します。この「緊張」が「規範」です。
アイドルの規範である「かわいい」が
1位
になる大会に於いて、
一番可愛いはずの1位が、ブスの指原になったことによって
「規範」「責任」「緊張」が総崩れし、大島は「笑った」のです。
これによって次回の大会の1位の価値が崩れたのです。