速読がブームです。しかし本来、名作は速読ができないのです。ただし名作の要素を分類すれば速読できる要素があります。
名作の要素とは
- ストーリー
- 名場面
- 名台詞
- 深み
でしょうか。ストーリーとは「桃太郎」でいう「桃から生まれた桃太郎が三匹の動物を従えて鬼が島の鬼を退治した」 ということです。
名場面は作品中の「ハイライト」のことです。
引き続き桃太郎では
- お婆さんが川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきた。
- 桃太郎はあっという間に大きくなった。
- 犬猿雉に黍団子をあげたら家来になった。
- 鬼を退治すると鬼から財宝を取り帰宅。
という順序でありながら、眼が間の出来事があります。つまり映像化しやすく目を引く個所です。
名台詞とは
- 「大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました」
- 「お腰に付けた黍団子、一つ私に下さいな」
つまり音声、文字でその作品の特徴が分かってしまったりその表現の独特さによる可笑しみやその場面に合った表現方法です。
深みとは
- 川上から桃が流れるという「神仙性」
- 大きな桃という異物から生まれる英雄(貴種流離譚)
- 桃という破邪に効く食べ物
- 犬猿雉という方位学上「鬼門」(丑寅)の反対の動物の起用
というように一見わからないけど知識のある読者であれば「なるほど」と思われるような要素があるということです。つまり名作というのはストーリーという幹に実った一回読んだだけではわからない果実のような沢山の要素があるのです。
だからこそ名作なのであり、それを読みとれるからこそ教養があるということになるのです。それを一回で理解できることは不可能なのでガンガン流し読みするにはこれらの「名作の要素」の「要素」を一個一個解消する必要があります。一番簡単にできるのはストーリーです。幹といったようにストーリーは必須です。が、名作を何で読みたいかというと、ストーリーという幹にぶら下がっている名場面、名台詞、深みという果実を獲得したいからですよね。
ですから果実の生るストーリーを自分の頭にぶっ刺しておくようにストーリーだけざっと頭に入れるんです。そうしておけば後になってからでも果実を楽々収穫できるのです。
ストーリーだけ入れるにはどうすればいいか
漫画を読めばいいんですね。

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この辺はおすすめです。
漫画場であっても少し難しい箇所がありますがそこは飛ばしても、わかりやすく説明されています。 このシリーズは139冊出ているので全部読めばかなりの教養の大農場ができることになります。ですから漫画版を速読、流し読みしちゃいましょう。
おすすめとしては漫画版を読んだ後に図解などの簡単な解説書を読んで本篇に移ったほうがスムーズです。
特にシェイクスピアの場合は戯曲なので、漫画版だとわかるけど文庫本では読みづらかったり、古典の場合は古語が多くて読みづらいのですがその場合は現代語訳から読みましょう。

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漫画版を読んでしまうと実は全体が分かっているので流し読みができちゃうんです。
さっさと30分ほどで一冊クリアできるものが多いので本当に便利!そうでなければ本当に時間がかかります。
途中でへこたれるようなものばかりなので一作も読めずに終わるものがガンガンあります。だから積読になるんです。
一生のうちに100作も名作を読み切ることなんか本来不可能です。できて10作でしょう。それが簡単にできるとなったら安いし早いし面白いし。
キンドルだったら嵩張らないし、
アンリミテッドなら読み放題なので安く仕上がります。