文化的理由
日本人は外国語が苦手っていうじゃないですか。
それは外国語学習者にとっては心配なことだと思うんです。
でも外国語習得というのは特別難しいものではなくて、人間であればだれでもできることなんですね。
じゃあなぜ苦手と言われるか。
色々ありますが私が、一番大きいと思っているのは、
外国語がなくても生きていける環境だから。
言語は、勉強したからできるようになるものではなく、「必要」だと感じるから覚えるんです。
日本に住んでいる以上は、外国語に触れることはほとんどありません。
今でこそ、外国人相手にする仕事は増えました。が、それにしたって諸外国と比べたら圧倒的に少ないです。
言語を覚えるというのは別に頑張ったりするものではないんですね。
ただ、人によっては頑張るのが好きで、それで外国語を習得する人もいます。もしくは先天的な才能もあるでしょう。
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しかしそういうのは例外で、例外をうんぬん言ってもしょうがないことです。
どうしても外国語を覚えたいのであれば、外国人のそばで暮すしかありません。
非英語圏の国の人たちが英語を話せるようになっているのはアメリカやイギリスの文化的影響が圧倒的に高いからです。
つまり頭脳の問題ではなく文化的理由です。
日本人が英語が話したいというのは受験、就職で有利になりたいとかファッション的な理由なんですよ。
普通に英語が話せるところは大概がイギリスの植民地だった場所です。
ファッション感覚のパワーではどうしようもない所です。
実生活の根本にイギリスの影響があるところとでは比べようもないんです。
「イギリスの影響」っていうのはつまり大英帝国時代の植民地になっていた国が多いという事です。
今でこそ、そこまで影響力がないと思っていても、今の大国であるアメリカも独立前は植民地だったわけです。
13植民地(じゅうさんしょくみんち、英: Thirteen Colonies)とは、イギリス第一次植民地帝国の北米植民地をさす。1776年の独立宣言、その後のアメリカ独立戦争を経て13植民地はアメリカ合衆国として独立した(建国時の13州は独立十三州とも呼ばれる)。
今は植民地じゃないと言っても過去にそういう事があったというのは大きな影響力で、一旦、影響させたのもは半永久的にそれが残り続けます。
一旦置いた碁石はずっとそこに残り続けるようなもので、その影響の効力を打ち消すにはそれよりも大きな範囲で碁石を並べないといけません。
ですから、英語の力にかなうのは余っ程のパワーがないと出来ないんですよ。
逆に言えば今はコンテンツで世界の優位に立てる時代ですよね。
日本語を勉強する人は大概が漫画アニメの影響だったりします。
これは土地の影響ではなくて娯楽の影響です。
言語的理由
日本語はそもそも単語も文法もどこの国ともあまり似ていないんです。
一番似ているのは朝鮮語。モンゴル語も近いです。でも経済的利益は少ないし興味は持てません。モンゴルは世界史的に見て多少興味がありますけど。
日本人は外国語が苦手だってよく言われてます。
今や外国語を勉強するって言えばどこの国だってはじめは英語を勉強します。
しかしたとえばヨーロッパであれば、英語を勉強するのにあまり苦にならないんです。
なぜなら単語も文法もほとんど変わらないから。つまり地理的に近ければ言語的にも近いんです。
他にも中国は、文法が似ているので勉強するのにかなり楽です。
教育の問題
日本人が英語を勉強する際、母国語である日本語が足掛かりになり辛いんです。
なので日本の中学生は日本語と同じ言語と思えず拒否反応を起こしてしまいます。私もそうでした。
ですから、そもそもの外国語教育が間違っているのは言うまでもありません。
その解決策としてはまず無理でしょうが中学生は中国語を先に勉強させることがいいと思います。
それと先の文化的理由に関係しますけど日本の英語教育はアメリカ英語が基準になってます。
アメリカ英語って日本人には発音しづらいんですよ。
本場のイギリス英語はアルファベットの読み方がそのままに近いので、日本人には発音しやすいです。
私が大学の時に三週間だけオーストラリア(旧イギリス植民地)に行った時、ホストファミリーに「ワラァ」(水)と言っても全然通じず、蛇口を指さしたら、「ああ、ウォーターね。」と言われました。
中学生の時、「ウォーターでは通じません」と言われましたが、それはアメリカの話でだったのか、と衝撃を受けたものです。
日本人だったら絶対に「ウォーター」のほうが発音しやすいけど、アメリカの影響力が強いおかげでアメリカの発音で教えられてるんです。
かと言ってそんなことを中学生に教えていたら混乱が生じるし、時間の制約もあるので教育現場では難しいんですよね。
中国語って日本人にとって簡単。
英語と比べ物にならないくらいです。
皆さん中学生で漢文てやりましたよね。
あれって国語で勉強しましたけど、あれは大昔の中国語ですよ。
違い解釈をする感じもありますけど、共通する読み方が多いのは事実です。
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ヨーロッパで言うラテン語を読んでいるようなもんです。
ラテン語を勉強する前に、そもそも「ラテン語とは」を知ったほうが後々はかどるはずです。
これは内容も面白かったですね。中学英語がわかれば何となくつかめる感覚があります。漢文を勉強したらでもなんとなくわかりましたよね?少なくとも英語よりも。
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あれくらいの労力でヨーロッパ人は英語を勉強してるんです。
ちょっと前までは中国語なんて使えない言語でしたけど、これからの時代ちょっとずつでも力を伸ばしていくのは中国語でしょう。
ただし、それでも英語には勝らないと思います。なんたって世界中が英語を勉強しているのは紛れも無い事実ですから。
世界レベルで学習の歴史がまったく違うので中国語が英語に勝る日が来るのはずっと先かもしくは無いでしょう。
なので中学二年生までは英単語だけを国語の時間で漢字を覚えるのと同じような感覚で
勉強させて、中国語の勉強を徹底的にやる。そして三年生から本格的に英語を勉強させるというのも手じゃないでしょうか。
文法が違うというのは理解に苦しむものです。あくまで中国語は日本人が英語を覚えるための足掛かりにするんです。(三年生からは中国語は選択科目程度でいいでしょう。)
さっきも書きましたが中国語と英語は文法が似ています。
なので
(二年生までの英単語力)+(中国語の文法感覚)
で日本人は義務教育で三ヶ国語が理解できるようになる。絶対無理な法案ですけど。
なんせちょっと複雑に思えますから。
でも英語はもはや日本人にとって日本語化しているでしょう。カタカナ語として。
カタカナ語を勉強する感じで英語を勉強すればいいんですよ。
純粋な日本語というものはなくて日本語というものの実態はクレオール(複合語)なんですから。