失敗は重要
何をするにしても失敗体験は重要なことです。
失敗を恐れるって言葉がある通り、短期的に見たら失敗は結果が出ることではないので、誰でも避けると思います。
というか避けるのは当たり前。
とはいえ、絶対に失敗はすることで、失敗を理由にそれをやめてしまうことが誰でもあるんです。
それを避けましょうという事。
読書の失敗といってもおかしい言葉ですが、あえて言うのなら「わからない」ことは失敗ではなくて投げ出して読まなくなる事が失敗でしょう。
要するに負けです。
何するにしたってはじめは負け続きです。
でも読書の負けなんか出費としたら大したことないですよ。
むしろ読めなかった本は積読しておいて気が向いたらまた読めばいいんです。読み始めは思い通りにすいすい読めません。これはみんなそうなんです。
なぜかというと知識がないから。
知識がないから読んでいるんですが人間の学習過程には準備(レディネス)がいるんですね。
一年生が三年生の勉強を始めても一向に効率が悪いように着実な積み重ねをしなければ
得られるものも得られないわけです。ですから積み重ねが大切なんです。
ダイエットでもすぐに成果は出ませんし、スポーツ全般も大体一年続けなければものにならず、人よりできるようになったと言えるのはどの分野も三年経ってからでしょう。
もっとも失敗しやすい本、それは・・・
読書で特に難しいのは哲学書です。
どんなに勉強ができる人でもいきなりハイデガーや西田幾多郎を読んでもまったく意味が分からないです。
何故かと言えば哲学は以前の哲学の前提に立っているので、19世紀、20世紀の哲学をいきなり読んでもチンプンカンプンなのは当然。アリストテレスから読まなければわからないのです。
かといってアリストテレスの『形而上学』をいきなり読んでもわかりません。
そもそも代表的な岩波書店出版のやつは厚めの上下巻なので、どんなに偏差値が高かろうが初学者であっては読み切ることは無理。
ではどうすればいいかと言えば『哲学史(概説、入門)』ですね。
という手の本を先に読まなくてはいつまでたっても読み進めることはできません。
しかも一冊では到底わかりません。いろんな人の本を読んで全体像を知らなければ物事はつかめません。あとは哲学に限りませんが『図解雑学シリーズ』もいいですね。
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フロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)
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でもそれも難しいという人が殆どでしょう。
でもどうすればいいかと言えば、その手の本を拾い読みするしかありません。
そしてわからなくて当然だと高をくくるしかありません。
そもそも哲学書を読もうという人は偶々間違えて哲学科に入ったか哲学の授業を取ってしまったか、自分は優秀だから読んでみようという人が多いのです。
そして余りの訳の分からなさに心が折れるどころか砕けてしまうのがよくある話。
終いには、
「こんな分かりづらい文章を書くのはことば遊びをしてるだけだ!ばか!」
と酸っぱいブドウよろしく背を向けてしまうことが関の山なのです。
難しいものを読みたいのなら
だからわからなくて当然だと思って、まずは哲学特有の「難しい単語を見慣れる」って意味だけで流し読みを3,4回我慢してやるしかないのです。
しかしそうしていけば
「あ、こいつの言ってることってこういうことか」
とある日突然ピンとくることがあるのです。
そうするとあら不思議、ハイデガーも西田幾多郎もなんとなく読めてくるのです。
哲学書は文芸書や技術・実用書と違ってすらすらとは読めません。
行って戻っての繰り返しです。でも読めてきさえすれば、哲学は万学の祖なので、あらゆる本が違う目で見ることができるのです。
こういったことの積み重ねこそ豊かな人生だということではないでしょうか。
【哲学に関してもっと詳しい記事はこちら】
哲学書1000冊読んだらどうなるか。 - ノーミソ刺激ノート