両方ともはじめは「やってみる」
読書と筋トレって似てるんです。
とりあえず錘を持ってみる。とりあえず本を読んでみる。
行動してからじゃないとどうにもなりません。
筋トレでは色んな重さのものを試してみれば現状の自分に合った重さが見つかってそれを繰り返し試してみる。これって普通のことですよ。
いきなり重いものは持てないし、下手すればケガする。
じゃあ軽いものばかり持ってたらダメかというとそうじゃなくて、軽いものでも何度も上げ下げしたり、いろんな方法で持ってみると疲れるわけですよ。
つまり、使いようです。
成長したいのは次の段階
でも筋肉を大きくしたい、重いものが持てるようになりたいのであれば適切な重さがあって、それを限界までやるというのが効率のいい方法でしょう。
世の中には効率のいいものというものがありますから。
筋トレと同じように読書もそうで、すでに持てるもの、軽そうな本であっても、もう一度読んでみたら自分の心にバチっと来ることがあるんです。
ダンベル一つ取ってみたって、持つべき重さは一定じゃないわけで、はじめは軽いものからウォーミングアップする人も多いですし、鍛えたいか所によって重さを変えたり、体調によっても違うわけです。
読書も同じ事で、みんながこれを読んでるからこれを読もうでも初めはいいですが、たくさん読んでいくうちに自分に合った本というものが必ず出てきます。
もしくは体調によって読みたい本も変わってきます。
どんな重さを試すかは自分との対話
重りの重さは一辺倒じゃないですよ。
10kg持てたらもう5kgは持たないなんてことはあり得ないです。
両方、グラデーションをもってその日その時で変えるんです。
読書も同じ事で、成長していくと重いものばかり読むのではないのです。
むしろ重いものも読めるようになるってだけの話。
ロシア文学は、何も知らないときにNHKの「100分de名著」シリーズの冊子を読みました。これはほんとに読んでよかったです。
有名な学者が短い分量で解説してくれるし、本放送に準拠した内容ではあるんですが、それよりも深い内容が盛り込まれています。
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『かもめ』なんかは戯曲なので読みづらいし、ドストエフスキーは複雑だし。
ロシア文学は全体的に暗くて嫌になります。
読み手によってはコメディとして読む方法もあるそうですが、素人はうまく読めないです。
それはロシアの気候によるのかなと思うんですけど。
一方明るいものはスペイン文学じゃないでしょうか。
これは本当に面白いです。わかりやすいし。
「騎士道物語」を読みすぎた老人が頭がおかしくなって自分が騎士となってしまう話です。
でも読みようによってはつらい話にも読めます。
一見辛い話をコメディとして読めるのは両者が両極端だからですよね。
太宰も読み方によっては馬鹿話
落語でも面白話も怪談話もありますし。
太宰も基本的に暗いとみられがちですが本人は基本的に道化ものです。
これも子供のころから道化を演じている大庭葉蔵が漫画家になるわけですから。
本来はオチャラケた人なんですよ。すごくモテたっていうし、たぶん本当にモテたんだと思います。落語も好きだし。
でも読み方によって変わってくるわけです。
ですからまずはいろんな方法を試す。きつかったら止める。
初心者は『人間失格』はまずいと思いますよ。結構長いし。
それでも読みたいと思ったら上記の漫画から試せば全然違ってきます。
筋トレと同じで、腹筋がつらかったら初めは補助器具を取り入れればいいんです。
筋トレは一回やったらOKということはないでしょう。
集中的に一年間試したらそれは一生影響するようなものになるように、読書も一日、一回だけ読んだだけでは脳に対してちょっとした刺激になるだけで、人生にわたって影響を及ぼすということは少ないのです。
ですから継続しましょう。毎日じゃなくてもいいので。