はじめに
外国文学って読みづらいじゃないですか。
でもある程度読めたらかっこいいですよね。
話題として話せたり。
でも外国文学は日本文学と違って、前提となる常識が違うので読みづらい所があるんです。
ですからどうすればいいかというと、文化に興味を持つこと。
「外国文学を読みたい」と思う欲望は「外国語を使いたい」という欲望と似ています。
文学と言語はほとんど同じ。
「英語喋りたーい」
しか言ってない人で、本当にしゃべれるようになった人って見たことないんです。
一方、文化に興味を持ってる人は少しずつでも喋れるようになってるもの。
ですからすぐに理解できるとは思わないほうが良いです。
翻訳のせいで生じる独特の言葉の使い方がありますが、それは根本的な価値観が違うからです。
だから外国文学を読みながら、直ぐに理解することをやめて、
「そういう価値観(言葉の使い方)」
があるのか。
と、知らない前提で読み進めることです。
日本文学は読んだことあるけど何となく気が引ける、身近に感じない人もいるでしょう。
そうです。外国文学は読みづらくて当然なんです。
それが嫌だったら、今は漫画版や、文化を知るための本はたくさんあるので、そこから読むのがいいでしょう。
学校教育の「世界史」に出てくる国であれば、教科書や参考書のその国の所を読んでみるのもいいです。
こういうもの↓
「常識」が違いますから、日本に住んでいる我々からしたら外国文学と認識が遠い感じがするんです。
距離感があるんです。
- 文化
- 常識
- 時代背景
が違うんですから、何となく読んでみたはいいものの、なんだか難しく感じるのは当然なんです。
要するに日本語で書かれていても古典文学が読みづらいのと同じ事です。
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常識を知ることって簡単
でもだからと言って遠ざけることは無くて、知らないんだったら知ればいいだけです。
それは難しい勉強なんかしなくても、何となく知っているだけでいいんです。
例えばヨーロッパ文学であれば聖書を読むことが一番早いですね。
「聖書?難しそう」
「読んでみたけど読破できなかった」
という人もいるでしょう。
そもそも聖書は読破するものではありません。
パラパラめくって自分が理解できる物事だけど理解するものです。
古事記もそうですが謂わば「昔ばなしの寄せ集め」のようなものです。
ですから聖書も古事記も原文をいきなり読むのは止めて、漫画版や図解版を読めば十分なんです。
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なぜならヨーロッパ人なら大抵、聖書は子供でも知ってる常識なんです。
といってもなんだか難しそうだと思うじゃないですか。
たとえば日本人なら桃太郎、浦島太郎は誰でも知ってることじゃないですか。
- 仏教は輪廻があって、生まれ変わる
- 悟ると仏になる
っていうのは中学生にもなればわかる常識じゃないですか。
こういう「常識」が意識ない間に文化の中に紛れ込んでいるわけです。
ですから日本人同士の会話なら昔話や、おおざっぱな仏教の概要を知っていると勝手に判断しても会話は成立します。
ある意味、物語自体が一つの単語として成立しているようなもの。
仏教をなんとなく知ってるのも家に仏壇があったり、葬式は仏式の家が多いせいでなんとなく知っている人も多いですよね。
昔話の中でも何となく仏教的な要素も入っていたり考えが入っていたりするので馴染んでいるんです。
「桃太郎」という言葉に長々とした物語の意味が圧縮ファイルのように籠っているわけですよ。
だから「桃太郎みたいに~」と話の中で出てきたら、日本人はあっという間に圧縮ファイルを解凍することができるんです。
けど、外国人はわからないわけですよ。
それと同じように聖書はヨーロッパ文化の昔話として子供でも知っていることです。
その言語感覚は高尚な文学にも当然紛れているんです。
上述した通り聖書って難しいイメージじゃないですか。
日本人でも
「アダムとイブ」(人間の誕生)
「モーゼの十戒」(海が割れるやつ)
は何となく名前は知っていますよね。
ストーリーとしてどういう話か知ってる人は1%もいないと思います。
でも昔話として子供に語り継がれているものなので、難しくて分厚い聖書やその解説書を読まなくてもいいんです。
ですから漫画版でなんとなくさっと読んでしまえば、ほんの1時間ほどでヨーロッパ人の常識があなたにダウンロードできるんですよ。
どんな外国文学を読みたいか
あなたは外国文学は何が読みたいでしょうか。
文学といえばロシア文学と言います。
となるとドストエフスキーでしょうか。
ロシア文学ってドストエフスキーに限らず辛く厳しいものが多いんですね。
それって気候とも関係してると思うんです。
そういうものも考えながら読む必要があるので想像力が上がりますよ。
英文学ならシェイクスピア作品でしょうか。
シェイクスピアの場合は小説じゃなくて戯曲(演劇台本)なので慣れないと非常に読みづらいです。
しかし有名なだけあって読み易い解説書、まんががたくさんあるのでそれから読むことを強くお勧めします。
「そんなの読むよりとっとと原作を読んだほうが速いわ!」
と思うかもしれません。
が、時代と国境を通じて読まれる作品は一回読んだだけでは意味がありません。
なぜなら意味が分からないし、そもそもストーリーも一日たてばほとんど忘れるからです。
ですから何度も読むことを前提に読みましょう。
となると初めは読み易いものから読んだほうが続けられますし、苦しくありません。
読み易いと言ってもストーリーは同じわけですから大きくストーリーさえ知っていればそのほかの難しい解説書も理解ができるようになるんですよ。
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