「遅い」3つのパターン
読書が遅い人には3つのパターンがあるはずです。
- 字を読むのが遅い
- 理解するのが遅い
- 時間が無くて遅い
あるいは、これ全部という人もいるでしょう。
字を読むのが遅い
字を読むのが遅いのはたくさん読んでいるうちに早くなっていきます。
森博嗣という作家、兼、工学博士は、ディクレシア(識字障害)です。
要するに文字を読むのにすごく時間がかかるんです。
でも大学の教員になって指導する学生の論文を読まなければいけないから速くなったと著書に書いてありました。
障害と判定される人でもそうなんですから訓練すればある程度早くなりますし、そもそも読書は競争ではないので、自分が面白いと思える本であれば時間がかかっても読めばいいと思います。
なにも速く読むことが読書の能力のすべてではありません。あくまで一要素です。
理解するのが遅い
これはその本が難しすぎるという場合が殆どでしょう。
その場合は読まなくていいです。
本と人は相性なので、合わない本は合いません。
たくさん読んでいくうちにまた読みたくなったら読んでみるといいでしょう。案外読書経験を積めば読めるようになるものです。
速く読みたいというのは、大概は冊数を気にするからでしょう。
沢山の数を読みたい、というのはわかります。
しかし初めから手際よく読むことは無理です。
料理でも仕事でも、なんでも慣れてきたらいらないところは端折って、手際よくこなすことができます。
しかしはじめの内は力配分が分からずに全部に力を入れて読むので疲れる上に仕事が遅いんですね。
これは読書も同じ事ですから、気にすることはありません。
そんなことより、まずは時間確保が大切です。
時間が無くて遅い
時間はないようで実はあります。
通勤時間のスマホを見ている時間だとか寝る前の少しの時間にさっと取り出せるところに本を置きましょう。
本を出すのが億劫な状態であればスマホにキンドルのアプリを入れてスマホで読書するようにしましょう。
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このように読書に時間を割こうと思えば色んな工夫ができます。
時間配分に関しては下の記事↓からどうぞ
時間が確保できれば一日に一行でもいいので読むことができます。
たった一行でいいのかと思うかもしれません。
例えば小説の場合、ストーリーを追わなくてはいけませんから、少しずつ進んでしまったら話の流れが分からなくなってしまいますよね。
そういう人は無理に小説を読まなくても、短歌や俳句など短いものからでもいいんですよ。
それを読むとどうなるかという事木庭のエッセンスが凝縮されているのでその言葉を持ち運ぶことができます。
そうなると本を読めない、もてない状態でも乗れを思い出して復唱することができるんです。
たくさん読むという事を気にしなくなる
基本的に今まで読んできた本を逆算して1000冊くらいになったと思った時から速く読むことを気にしなくなりました。
ここでいう「遅い」というのは、字を読むのが遅い
実際は「ほとんどの人が一生読むような本はもう読み終えた」という感覚があったというのも事実ですが。
つまり読書の速さを気にしているのではなくて読書量が気になっていることに気づいたんです。
なんでそんなことが気になるかといえば生きていたら分からないことだらけなわけですよ。色々疑問は出てくる割には答えは出てこない。
でもそれは自分が気になる分野だから気になるんですね。
だったら気になる分野の本を徹底的に、具体的に言えば100冊くらい、適当にさっと読めば大概の疑問は解消されます。
一つの分野の量さえ読んでいれば大概のことは理解できないという事がなくなるんですね。この時に重要なのはくそ真面目に全部読まないという事です。
当然何でもわかるということは無いです。が、わからないことを聞いても今までの累積によって何かしらのフックに引っかかる感覚があります。
そうなることによって今まで知らなかったことをさらに知ることができるようになるんですね。
読書数って気になるじゃないですか。
他人の読書数が圧倒的すぎて自分は読書量が足りないんじゃないかと思ったりしますよね。そうなると手を出すのが速読という方法です。
しかし一般的に使われている速読を試しても大抵の人はうまくいきません。
なぜなら読書はスポーツと一緒で慣れが必要です。
読書と筋トレは同じ考え方でやるとうまくいく。 - ノーミソ刺激ノート
普段やったことも無いのにすぐにうまくいくということはまずあり得ません。
ですから本を早く読みたいと思うのではなく、まずは「私はこれが好き」と思える本に早く出会ったほうがいいんですね。
なぜならそれさえあればその本のことについて話すことができたり、もっと詳しい人の話も面白く聞けるからです。
初めのうちから早く読むことは不可能だと思って切り替えて、さっさと読みたい本を探しては読み、途中で飽きたら他の本に移ればいいんです。
本を一冊読まなくても少し読んで感動したらもうそれは読んだのと同じことです。本によっては数十ページ読んでもなんいも驚きも感動もないようなものもあります。
それは著者か読者に原因があるんですけど、結局読んでもしょうがない本は読まなくていいんです。本はたくさんあるんですからさらっと読んでは移るということを繰り返していくうちにだんだん読書の勘所は付いてくるものです。
殆どの人は読書で速く読むことはできません。
なぜならほとんどの人は速く読めるほど読書をしていないからです。
ほとんどの人が空手の型ができなかったり、野球の素振りが的確にできないのと同じ事です。
逆に言えば色々試行錯誤をしながら読書に関する本を読んで読む練習を重ねたら勘所がついて速く読めるようになるんですね。
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でも速く読めるようになっても自分で速いという事にはなかなか気づきません。
車や電車に乗って遠くの景色を見ているようなもので、ゆっくり流れているようなんですけど、傍から見たら速く進んでいる感じです。
大概の場合はわからないところで躓いたりしても嫌にならずサラッと調べられたりスラスラと集中して読み進められている状態であれば速く読めている感じでしょうか。
読書が嫌い、遅いことが気になるという人のほとんどはそういう状態じゃないでしょうか。なんでもそうですけど「嫌だ」と思いながらやることはパフォーマンスが著しく下がります。
「楽しい、どんどんやりたい」と思ってやっているのであればもはや速度をに帰することはありません。なぜならそれ自体が楽しいんですから。
しかも読んでいくうちにどんどん色んなことが分かって来るんですから読書はやめられませんよね。
とにかく速く読もうとするのではなく楽しめる状態に持っていく、これが一番の近道でしょう。