4つのポイント
- 全体の3割理解する気で
- しっかり読まない
- 毎日少しずつ読む
- 楽しくなかったら読み方を変える
学校で習った通り、「一字一句しっかり読む」という事は辞めましょう。
それよりも適当に、全体の3割くらい読めればいいやって感じでいいです。
なぜなら一冊全部読むという事は簡単にはできないから。
1~2日でちゃんと理解するには自分を許して簡単に読むことが重要です。
そして継続的に読みましょう。
継続することって難しいと思うかもしれません。
でも、一回一回を気軽に読んでいると読むことが億劫にならなくなります。
仮に億劫になったら読み方が間違っていたと思うべきです。
毎日読んでっても楽しいと思えるレベル、思える読み方をしましょう。
【「冊数」「時間」を気にした読み方に関してはこちら】
学校で習った通りにやらない
大人になると大量の情報を頭に入れなくてはついていけないもんですよね。
学校で習ったまんま、そのままの方法ではいつまで経っても読書が進まないんです。
世の中には「速読」というものが流行ったことがありますが、そこに載っていたものはだいたい以下の通りです。
- 素早く目を動かす
- 単語を拾い読みする
- 章の初めと終わりを集中して読む
- 「カッコ内」や、熟語を集中して読む
- 内容を理解していなくてもとにかく字だけを追う
これらは効果はあるんですけど、みんながみんな出来ることではありません。
要するに速く読書の経験をしようという事です。
たくさん読んでいけばそれができるようになりますが、10冊程度では速読はできません。
不可能なんです。
私の経験上、1000冊以上からでしょう。しかも同じ分野の本であればの話です。
学校で教わる読書は大概が音読で、一字一句をしっかり読むというものですよね。
でも読書ってそういうものではないんです。
でも教育となった場合、確かにつかむ、つかませるっていうのが教師側の目的ですから「ちゃんとやらせる」というのが大概の目標になりがちです。
確かにはじめの内、つまり、言葉や文字がおぼつかない場合はそれでいいかも知れません。
1000冊読んだ後の読み方の例
古典を一定数読んでおけば基礎ができますから、現代文であればすぐに速読ができるようになります。
例えば最近、『バッタを倒しにアフリカに』を立ち読みしたんですけど、あっという間に読めてしまいました。
ただちゃんと読むには買って読んだほうがいいですけど、概略が分かっちゃったんです。
それはなぜかって、後から考えたらこんな要素に分けられました。
- テレビでその特集を少しだけ見たことがあった
- 著者の略歴を先に読んだ
- 虫で有名な養老孟司の本はたくさん読んでいた
- 日本の大学の博士の増加に関しても私自身が大学院時代があった為よくわかっていた
- アフリカの食料事情を別の本やテレビで見たことがあった
- バッタの大量発生は聖書で読んだことがあった(出エジプトの際のイナゴの大量発生)
これだけを事前に知っていれば、本の中で何が起こっているかは8割方わかるのです。
これをさらに要素ごとに分類すると、
- 概略(本の流れ)
- 著者のこと(ユーモアがある)
- テーマ(虫)
- 境遇(日本は博士が多い)
- 本の舞台、地理(アフリカ)
- 古典にもあった出来事(イナゴ)
これらのことを事前に知っていれば立ち読みの5分程度で読むことができます。
「概略」と「著者」に関しては、本の裏や奥付け、見開きに書かれていることなので、その場で読めますから、それだけでOKです。
それと現代文学や、この本のようにエッセー、ルポルタージュの類であっても、古典的な出来事が要素で含まれていることがあるので、一通り知っていれば簡単に読み進めることができます。
バッタの大量発生に関しては「え!そんなことあるの?」と、いちいち止まってしまっては全然先に進めません。
大人であればバッタ・イナゴの類の大量発生は歴史上何度もあったこと、という事は知っておかないとマズいでしょう。
「そんなこと知らないよ!」という人もいるでしょう。
しかし本を読んでいればわかることです。
読書は学校の勉強とは違って自主的にやることですから強制力もなく、伸びのびとできます。
毎日立ち読みをしたり図書館に通ったり、買って読んだりしていれば教養は知らないうちに身に付きます。
まずは一冊手に取って読んでみることから始めればいいんです。
焦っていては何も手に入りません。
他に「テーマ」や「境遇」、「地理」に関してはたくさん読んでいないと、なかなか事前に知っておくことは難しいと思うかもしれません。
が、1000冊くらい読んでいればあらゆることにアンテナが張るようになります。
ですから、全部とまではいかなくても多少知っていておかしくない話ではあります。
逆に10冊20冊程度で読書を止めてしまっては苦労のわりに成果が現れませんから、ケチケチせずにどんどん読みましょう。
自慢ぽくなりますけど真実だから仕方ありません。
本は知識で読むものです。
ですからこの本の主軸が分かるように初めの数ページと終わりの数ページを仕上げに読めば、全く知識がない人が読むよりもスムーズに読むことができるんですね。
パラパラめくる際は細かなユーモアあふれる表現を立ち読みでも楽しむことができたんです。著者は京都大学出身で、京大の校風っぽいなとも思いました。
このように読書も仕事も同じ事で、たくさん量をこなすことで要領がよくなります。
始めて読む本は真っ暗闇の森や海を一人で突き進むようなものです。
下手したら二度と進みたいと思わないようになるでしょう。
小説の場合、速く読みたいのであれば、まずは、あらすじや周辺情報を知ってしまってからのほうがいいです。
【まんがの読み方・メリットに関してはこちら】
まんがで読破を読むべし - ノーミソ刺激ノート
今は漫画版が多く出ているので、初めはそれを読んでしまう方が手っ取り早いです。
世界の教養書は大概わかりやすい漫画版や図解で書かれているので、それを大量に読みましょう。
その際は、一々文字や絵をしっかり読まなくてもいいんです。
サラッと読むことを繰り返しましょう。
何度も読むことを薦められた経験がある人も多いのではないでしょうか。
本は何度も読んだほうがいいんです。
しかし一回一回ちゃんと読む必要はないんです。
はじめから全部を理解することは難しいので、中に出てくる登場人物や言葉になじむ程度でいいでしょう。
逆にサラッと読めないくらいの本はまだ難しいので、他の本に変えたほうがいいのです。
「愛読書」という言葉をあまり聞かなくなって久しいです。
が、愛でるくらいの本というのは、かしこまって読むようなものではなくて、毎日、一小節、気に入ったところを読むような感じでもいいんです。
例えばクリスチャンが聖書を毎回全部読んでいたら大変です。毎回少しずつ読んでるんですね。
仏教徒の人も長々しい仏典を読んでいたら大変ですから少しずつ読んでいる人が多いんです。
気張らず読みましょう。
【愛読書に関して詳しいことはこちら】
いきなり難しいものはケガをする
例えていうなら、筋トレでいきなり重いものに挑戦するようなものです。
上記しましたがいきなり読んだことのない本を読むことは極めて不安で、収穫が得られないと思いがちです。
読書に限りませんが、小学生は大概ケガをするじゃないですか。
なぜかといえば、力加減が分からないのでなんでも全力でやったりしてしまう結果なんです。
それと同じように読書もいきなり難しいものをやってしまうと
「自分は馬鹿なんじゃないか」
と勘違いして、本を読むことが嫌いになってしまいます。
それでは元も子もないので、簡単なものから徐々に読んだほうが、通り道に思えるでしょうが案外、近道なんです。
そうしてから複数回読めば大体覚えられます。
小説などの文学作品は「暗誦」ができたらかっこいいですし、そういう人を認める教養人も多いです。
そういう場合は齋藤孝『暗記力』に罹れている文言を覚えていると教養人らしくなれます。
実際これだけの量を覚えられれば教養人として格好がつきます。
もう一つは読んだ冊数を気にしないことです。
読書はついつい読んだページや差数を気にさせます。
しかし、一言で感銘を受けたり、感動したりすれば読書の効果があったと言っていいでしょう。
もちろんたくさん読めば読むほど教養は増えますし、言葉の数も増えますが、それをはじめから気にしていたらいつまで経っても進みません。
マラソンでも自分が走った距離を気にしながら走っていたらいつまで経ってもゴールに近づいている気になりませんよね。
このように人は未来を見るとろくなことになりません。
ですから読書をするときには読書自体を楽しんで他のことにナリフリ構わず突き進むしか方法はありません。
【読書を楽しむ詳しいことはこちら】
読書をすると頭の回転が速くなるのか。 - ノーミソ刺激ノート