大学の学部学科で変わる
大学で文系を選ぶ場合、何を選ぶかって結構重要なんです。
なんせ考え方が結構変わりますからね。
高校までは大体が同じような科目を学ぶわけですけど、大学となると違います。
仲の良かった高校の頃の同級生と去年まで共通認識でいたのに、全然考え方が違ってくるってことがよくあるんですよ。
でも大学入学前の高校生にはよくわからない。
それって仕方のないことではありますけどね。
文系の代表的なものとして「文学」と「哲学」があります。
両者は関係してるっちゃしてますけど、大学4年の内では普通は関係を感じません。
ですから学ぶ内容が変わるんですね。
両者の違い
「文学論」と「哲学論」の違い
- 「文学論」何が面白いか。
- 「哲学論」こいつは何を言ってるのか。
哲学論が理解されづらいのはここにあるでしょう。
文学研究は何のためにするかといえば、その作品がなぜ面白いのかという研究。
ですから、時代を通して面白いと言われるようなものを取り扱います。
大体「純文学」と言われるものですね。
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哲学は、元々は宗教学から派生したものです。
宗教って、西洋的には「神と人との関係」と言われています。
でもこれって、東洋、日本の神話的にも基本的にはそれでいいと思います。
つまりは「私と神」一本で、他の人間は無関係の話。
ですから、個人的な体験ということ。
なので、それに理系的な普遍性や、何度やっても同じ結果になるというようなことはありません。
でもそれをどうにかして説明したいから、「哲学」というものが出来ました。
哲学は宗教学と比べたら論理的になっているので、普遍性はいくらかありますが、数学のように誰が考えても「こう」という考え方ではありません。
「私はこう考える」というのが哲学です。
例えば「アリストテレス哲学」の研究であれば、アリストテレス自身がどういう哲学を語っていたのか、という研究になります。
もっと言えば、哲学や宗教学でもなく、理系的な科目てあっても、
「私はこう考える」
ってことはできるわけですし、しないわけにはいかないんです。
めちゃくちゃ勉強したら人は考えずにはいられませんからね。
でも、その解釈自体も文献をもとにしているので、絶対的なものにはなりえません。
研究者の解釈によるんですね。
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「哲学博士」について
「博士号」のことを英語圏では「ph.D」(ピーエイチ・ディー)と言われることが多いです。
これって「哲学博士」っていう意味なんですけど、一般的には哲学に限らず、「博士水準の学位」とされています。
つまり哲学じゃなくても「ph.D」ってこと。
なんでかっていうと、博士くらいになるとあらゆる学問領域でも最先端なわけです。
となるとその学問の道を作っていく、解釈していくものなので、その学問を哲学していくことになります。
だから哲学はあらゆる学問の中の基礎になるんですね。
「D」は「doctor」(ドクター)ですが、
「ph」は「philosophy」、つまり「哲学」のことです。
つまり直訳は「哲学博士」。
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