- ニガテの原因は
- 識字障害の場合
- 本を読むのに慣れてない
- ビジネス書は刺激が弱い
- 「読書」の本来の意味
- ビジネス書・自己啓発本はほどほどに
- 読書は「技術」
- 達成感を感じない
- 何度も読む理由
- こども向けおススメ「オーディオブック」
ニガテの原因は
数種類あります。
- 文字を読むのが苦手
- 本を読むのに慣れてない
- 「これを学べた」という達成感を感じない
1の場合は「識字障害」や「視覚障害」の可能性もあります。
でもそういう人はそもそも多くの人はそうじゃないはず。
2の場合は簡単な本から読めばどんどん読めるようになります。
3の場合は読書の感想をネットに書いたらいいです。
ただ、読書の場合「これを学べた」と思えるような具体的な答えが得られない場合があります。
むしろ読書はそういうことのほうが多いと思ったほうが良い。
読書で答えが得られると思うのは止めましょう。答えじゃなくて考える材料が増えたんです。
つまり言葉を読んで納得した時点で読書した意味はあるってこと。
識字障害の場合
もし身近な人がそうであれば、それに対応する訓練をすればいいでしょう。
例えば作家で工学博士の森博嗣さんもご自身でそうだと告白しています。
しかしご自身が大学で指導的立場になって、学生の論文を読まなくては行けなくなったから、改善したという事をご自身の著作で書いていました。
大半は訓練でよくなると思います。
もしくは、オーディオブック(音声本)を読むことによって充分学習ができることが証明されているそうです。
ディスレクシアのような学習障害(LD)のある子供は、自分が読む単語の理解に問題を抱えている。LDの原因は明確ではないが、知能の低さや学習意欲の不足によるものではないことが、今ではわかっている。
ディスレクシアは生涯にわたって見られる症状だが、早期診断と、親や教師の支援、電子書籍やオーディオブック及びその他の教材の利用により、子供の学習成果を高め、LDの問題にうまく対処できるよう、より入念に準備することができる。
引用: (公財)日本障害者リハビリテーション協会HP
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つまり、本が読めないからと言って「頭が悪い」というわけではないってこと。
大体、本が読めない人でも知能が高い人はたくさんいます。
例えばトム・クルーズやエジソンやアインシュタイン。
ヨーロッパの場合はアルファベット(表音文字)ですから、読めないことが分かりやすいんですね。日本語の場合は漢字と仮名がありますから識字障害気味でも読めてしまう人が多いので日本では理解が低いことがあります。
障がいはただの不自由なので、不自由は補足すればいいだけ。
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本を読むのに慣れてない
識字の問題ではなく、そもそも本を読むのに慣れてないっていう場合があります。
それだったら漫画や動画から始めればいい場合がほとんど。
なぜなら原則、読書は知識で読むものだから。
例えば歴史をある程度知っていれば歴史小説が簡単に読めるようになりますし、哲学書は哲学の知識が無いと全然読めません。
「そんなに知識無くても読める本も有るけど?」
と思う人もいるでしょう。
それは自己啓発本やビジネス書など、普段本を読まない人も読める本ですね。
仮に専門的な言葉が出てきても、すぐにその隣や下部の欄外に解説がでてくるものです。
私もそういうものを読むことがありますが基本的にそれは読書の訓練にはなりません。
そう。読書には訓練が必要です。
訓練に役立つのはそういうビジネス書ではありません。
かと言って難しい岩波文庫をいきなり読んでも挫折します。
どうすればいいかといえば名著の漫画版を読むこと。
相対性理論 (まんがで読破 MD130) (まんがで読破 130)
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ビジネス書は最近の知識しか得られません。
が、名著の漫画版は100年、1000年単位で生き残ってきたもの。
知識は深いものと浅いものがあります。
深い知識を当た人のほうが、あらゆることに対応できるようになります。
なぜなら古典に残っている知識は
- 普遍的
- 抽象度が高い
という理由。
「読書をすると頭がよくなる」
という話が有りますがそういうのは基本的にビジネス書は該当しません。
ビジネス書は刺激が弱い
ビジネス書って知的快感の刺激が少ないんです。
もちろん読書をし慣れていない人や、仕事のヒントが欲しい人なら読んでもいいでしょう。
しかしここでいう読書はビジネス書を読むのとは全然違います。
普通の小説や思想書、新書の場合などの「読書」は書かれている中に引用が入っていたり、書名が当然のように出てくるものです。
なぜなら書いている人はなぜ書けるかといえば読書経験があるから書けるんですね。
自分の経験や考えられることなんて高が知れています。
しかし読書をすると、その高が知れた経験の内でも、読書で得られた言葉と相まって、自分の言葉を書き足せるようになります。
そうして何万字も書けるようになるんです。
それを読んだ読者の方も「こんなに色んな本があるんだ」と刺激を受けて読書をしようと思うようになります。
ところがビジネス書はそれが少ないんですよね。
ビジネス書を書いている人も当然読書をしている人が多いでしょうけど、それを書かないんですよ。書いたとしても緊迫感をできるだけ少なくしてる。
そういう「緊迫感」があると読書嫌いの人は読むのをやめちゃうからだと思います。
本来ビジネス書を読む人は読書が嫌いな人が多いでしょう。
そうじゃないと売れないですからね。
だから学ぶ緊迫感、緊張感をできるだけ抜いている感じがします。
その代わりビジネス書は「あなたにもできる!」「ありのままで平気!」というように励ましをしている感じがします。
なぜならビジネスは行動しながら学ぶという性質があるからでしょう。
つまり行動しなければビジネスにならない。
「読書」の本来の意味
昔からいう「読書」とは古典を読むことです。
ビジネス書など簡単に読めるようなものは最近出てきたものっていうのもあるんですけど。
ちなみに中国語では「読書」は「勉強」という意味です。
勉強した内容が数年経ったら不要になるということは古代では基本的にありません。
すぐに不要になる知識を学ぶことが勉強だと思っている人がいますがそれは範囲が狭いだけ。
詳しくはこちら⇓
だから今後も古典で得た知識を不必要になることはありません。
なぜなら「言葉」は名著から生まれているからですね。
言葉は古いものですから、古いものを読むとその言葉の本質のようなものが感じられるんです。
最近の言葉しか使わない人に深みが感じられないのはそういう理由。
【関連記事】
「難読本」を読む方法【大人のための読書案内】 - ノーミソ刺激ノート
最近の本を読むよりも古典を読んだほうが、最近の本も読めるし、古い本も読めるようになるんです。
そしてたくさんの古典を読めるようになると思考が深くなります。
名著の漫画版は知識が無くても絵や解説が充実している場合が多いですから、それをたくさん読むと、その内に専門書も読めるようになっていきます。
かと言っていきなり名著も挫折する可能性が高いので、解説書を読みましょう。
おススメはNHKの『100分de名著』のテキスト。
別冊100分de名著 集中講義 旧約聖書 「一神教」の根源を見る (教養・文化シリーズ)
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これは簡単に説明してくれていますし、薄いので読みやすいです。
ビジネス書・自己啓発本はほどほどに
読むなとは言いません。
為になることも多いです。
しかしそれが「読書」だと思っていても、それを1000冊読んだところで古典を読めるようにはなりません。
しかし古典を10冊読めるようになったら、ビジネス書だろうが、何だろうがグッと読書の幅は広がります。
そういうものは90年代、平成の初めころから流行ったもので、それ以前の読書は基本的に知識ありきで読むものです。
しかしドンドン読書が一般化されていったので、教養が無くても読める本が増えたんですね。
ここの所そういうものが顕著なのは余計、本を読む人が減ったからでしょう。
読書は「技術」
本を読むにも入門書から読まなければ全然読めないんです。
読書も技術なので簡単に速読はできません。
しかしたくさん読んでいれば、読むべきスジが見えてくるので、難しい本を読まずに簡単な本から読みましょう。
ただ注意すべきは自己啓発本やビジネス本で訓練するのは止めたほうが良いという事。
別に読んでもいいんですけど、将来的に読書の量を増やすことにはなりません。
しかもすぐに使えなくなる情報が多いので効率が悪い。
これらは簡単に読めますが、それはあくまで文字を読む訓練くらいにしかなりません。
将来的に古典や難しい小説を読みたいと思うのであれば、自己啓発本を1000冊読んでも読めるようにはなりません。
自己啓発本は知識が何もなくても読めるものです。
一方、本来の読書は知識によって読むものです。
ですから、名著の漫画版を読んだほうがずっと読書量を増やせます。
達成感を感じない
Twitterの読書感想を見てみると、「これはこういう話だった、こうだと思う」っていう「答えを探して読む」人が多いんですね。
つまり作家が何か主張したいものがあって、それを読むことが読書だと思っている人が多い。
しかしそういうものもありますけど、それは読書の一部です。
例えば純文学小説の場合は「こういうことがいいたいんだ」と簡単に言えるものは少ないです。じゃあ、どう言う風に読んでいるのかというと、作者の言葉を読むということ。
純文学の場合は実体験を基にしたことが多いです。
「事」と「言」は本来同じ語源ですから、言葉になっていることは「事柄」そのものなんです。その人生で起きた事柄を読みやすく物語にしたものが多く純文学になっていることが多いです。
そういうことがらが言葉のもとになっているんだということを頭に入れつつ読み進めると、言葉の感覚が染みてきます。とはいえ、所詮は他者の感覚ですからすぐには沁みません。
だから何度も読むことをお勧めします。
何度も読む理由
おんなじ本を何度も読む理由は、簡単に理解できないから。
一回読んでも
「どんな話だった?」
っていう質問にまともの答えられませんよね。
一方ですらすらセリフを引用できる人がいます。
そういう人は何度も読んでるんです。
こども向けおススメ「オーディオブック」
お子さんに対しても、オーディブル版の子供向けの本がたくさん出ていますから、それを聴いてもらうのは結構いいですよ。
下に例をあげますが、もっとたくさんあります。
ハリー・ポッターと賢者の石: Harry Potter and the Philosopher's Stone ハリー・ポッタ (Harry Potter)
- 作者:J.K. Rowling
- 出版社/メーカー: Pottermore Publishing
- 発売日: 2015/12/08
- メディア: Kindle版
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