読書の効果を考える
読書をして何の意味があるのか。
そんな疑問を抱く人は大勢いるでしょう。
そこでそれを考えてみたいと思います。
- 言葉を覚える。
- 思考力が身につく。
- 世界が拡がる。
- 他者の人生を追体験できる。
- 人の気持ちが分かるようになる。
以上のことが考えられます。
が、これはあくまで五つに分けただけで、本質は全部一緒なんですね。
1の「言葉を覚える」ということは他の4つと実質一緒のことです。
よく、「収入が上がる」という事が言われます。
「そんなわけないだろ」
って思うかもしれません。
が、それは上の5つが重なるから結果的にそうなるという事です。
「本」と言っても、収入に直接つながっているのは「実用書」「ビジネス書」でしょう。
かといって「小説」「哲学書」も底上げにはつながりますし、収入の満足感では得られない、人生の快感がえられます。
それに加えて「行動する」事が収入では必須です。
いくら本を読んでも行動が伴わなければ実益は得られません。
【詳しい記事はこちら】
読書しなくちゃ人になれない?
あえてキツいタイトルを付けました。
言葉は精神そのものです。
聖書でも「初めに言葉ありき」という文が見られます。
『論語』にも「必ずや名(言葉)を正さんか」と出てきます。
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つまり言葉というのは、人が人であるための最初の事項なわけです。
人間には他人と別でありたいと思う願望がありますよね。
それで見た目を気にして変わった格好になったりする人もいます。
けど、そういうことじゃなくて精神的に変わった人、有意な人になりたいという人もいるでしょう。
人の外見はなかなか変わりませんし、変わったらいろいろ問題が出てきますが、精神が変わっていくのは、ハタらか見たらわからないですから邪魔されずに済みます。
読書の効果が気になる人というのは
「普段読書はしてないけど、何の意味があるんだ」
と思っている人でしょう。
だいたい、そういう人は中高生に多いと思うんですけど、以上の五点を知れば
「成績が上がる」
という抽象的なこともなんとなくはわかる気がするかもしれません。
が、読書の本質っていうのは「成績が上がる」なんてつまらない、ケチなことじゃないんですよ。
先にも書いた通り、本を読むということは精神的に意味のある人、有意な人になれるということです。
人のことが分かるわけですから人の上に立てるような精神性を身につけることができるということです。
じゃあ具体的にどれくらい読めばいいかと言ったら目安としては小説100冊、新書50冊でしょう。
これは齋藤孝の『読書力』を基本とした数字です。
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学校の先生というのは普通の人より勉強をしている人ですけど、恐らくこの数字くらい読めば学校の先生とかなり近いくらいの読書力が身に着くんじゃないでしょうか。
しかし、そんな低い目標はとっととクリアして、圧倒的な読書量を得たいなら、
2000冊が最低の目標といっていいと思います。
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これは作家が最低読みたい冊数としてよく上がる数字です。
でもこの数字って受験勉強とかやってしまったら普通はいけない数字なので、どうやったらその数字に行けるかは自分で考えてください。
「結局わからない」というのが結構正解
読書ってみんなしろっていうけど結局どんな効果があるのかわからないですよね。
あとは、何となく効果があることは感じるけど具体的にどういうことがあるのか、説得力のある回答が欲しいという事もあるでしょう。
子供や他人から訊かれたときに、どういう風に答えたらいいのか迷う方も大勢いるでしょう。
私も読書は何となくいいものだとはわかっていながらも、あらゆる専門家から「これだ」と思えるような回答を聞いたことがありません。
それは何でかというと「これだ」と言葉で回答することができないものだからなんですね。
後にまた詳しく書きますが読書で得られるのは言葉の獲得です。
言語獲得というのは人間の基本的な文化そのものであって、あまりにも大きすぎる概念です。
概念が大きすぎるとそれを言葉にすることができないんです。
その大きすぎる概念を実用的にしたのが科学なんですが、科学自体では言葉を扱うことはほとんどしません。
したとしてもさらに細かな小難しい話になってしまうので普通の人に到達することのできない領域に行ってしまいます。
ですから正直に言うと答えられないというのが実際の話です。
これは私が力不足なのではなく、あらゆる専門家でも素人にわかりやすく説明することはできないことです。
私自身もわかった気になって書き続けるのはあまりに不親切なのでここで一応正直な回答を書きました。
とはいえ、それではしょうがないので、できるだけわかるように書いていきたいと思います。
読書と年収について
ちまたでよくいわれていることは、「読書をしている人は年収が○百万高い」といった文句でしょうか。
これは絶対にそうなるということではないですけど、年収が普通のサラリーマンと比べると高くなるのは当然のことでしょう。
なぜなら読書をするということは精神的な奇形になるということだからですね。
「精神的な奇形」というのはカントの言葉であった気がします。
つまり変わり者だということです。
変わりものじゃない人は大学、高校を卒業して就職して、年収300万程度で落ち着く人ですよ。
普通の人というのはそういうものです。
それが年収1000万になるということは、年収的な奇形なわけですよ。
普通のサラリーマンはなかなかそのレベルにはいけません。
じゃあどうするかと言ったら普通の人ができないような策を講じているということですよ。
それは身体的にどうにかこうにかできるものではなくて、精神的に別の、変わったことができる、普通の流れと違う行動をしているということです。
では精神的な奇形になるにはどうしたらいいかと言ったら、読書しかないでしょう。
他にも変わった人と会って話をするということがありますけど、人一人の時間を拘束するにはかなりのコストが掛かります。
が、読書であれば数百円から数千円払えば幾らでも価値のある精神性を得ることができるわけです。
その価値に気付いた人はたくさん本を買って何度も読むわけです。
私自身は年収は奇形に達してないですけど、毎日毎日数千字のブログを書くってことは普通の人ができないことですよね。
しかも楽しんで出来ているので「書く」ということに関しては充分奇形だと思います。
それはどういうふうにそうなったかと言ったら本を読んでるからの一言に尽きますよ。
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