「少数派」になること
文章は、読むのが面倒です。
それは先生も同じ。
だから、他の人が書かないようなパターンを書きましょう。
一番いい方法は2冊以上の本の内容を書くこと。
でもこれは同時期に読むことをおススメしません。
本を読んで、頭の中で「自分のものにする」には、だいたい3日以上かかります。
「そんなバカな」
と思うかもしれません。
が、人間は睡眠をとらないと記憶が脳に定着しません。
なので、読んだ本の内容を考えることが出来ません。
ほとんどの人が読んだその日に感想文を書き始めます。
だから「あらすじを追うだけ」になるんです。
あらすじを追うのは、ただストーリーをなぞっているだけ。
あとは、いい訳程度に「今後、この教訓を生かしたい」なんて適当なことを書いて終わらせます。
僕もよくこのパターンを使ってました。
でも、そういう文を読んでも面白くないですよね。
でも「面白くなさ」がイメージがしづらいかもしれません。
ちょっと書いてみましょう。
大きなモモから生まれたことで桃太郎と名付けられた男の子は、
犬、猿、キジをお供にして、鬼退治をしました。
その結果、アジトの鬼ヶ島から財宝を持ってきて、故郷で楽しく暮らしました。
僕はこの本を読んで、仲間と力を合わせて戦う勇気を得ました。
この教訓を今後の生活に生かしたいと思います。
読んで損をした気分になるでしょう。
何の面白みもないです。
でも例えば、「男の子の物語」だってことに注目して書き足してみると
大きな桃から生まれたことで桃太郎と名付けられた男の子は、
犬、猿、キジをお供にして、鬼退治をしました。
昔ばなしだと「金太郎」「浦島太郎」を読んだことがありますが、「桃から生まれた」から「桃太郎」というのは面白いと思いました。
その結果、アジトの鬼ヶ島から財宝を持ってきて、故郷で楽しく暮らしました。
僕はこの本を読んで、仲間と力を合わせて戦う勇気を得ました。
この教訓を今後の生活に生かしたいと思います。
これだとちょっと個性が出ます。
「お供」に注目してみると、
大きな桃から生まれたことで桃太郎と名付けられた男の子は、
犬、猿、キジをお供にして、鬼退治をしました。
僕は犬を飼っていますが、チワワなので鬼退治に連れていくことを考えるとちょっと頼りないように思えました。
その結果、アジトの鬼ヶ島から財宝を持ってきて、故郷で楽しく暮らしました。
僕はこの本を読んで、仲間と力を合わせて戦う勇気を得ました。
この教訓を今後の生活に生かしたいと思います。
というように、必ずしも読んだ本ではなく、自分の実体験を例えにして書いても面白いですよね。
こういう「ちょっとした工夫」を織り交ぜるだけで、文章は個性的になります。
他にも、
- 桃
- 鬼
- 鬼ヶ島
- 財宝
というように、キーワードはたくさんあります。
その中で気になる所を掘り下げればいいんです。
気になったんだけど掘り下げ方が分からないって場合もあるでしょう。
その場合は、ネットで調べたり、本文中に詳しく書かれていないところであれば
「行間を読む」(文章に書かれていることをヒントに考える)
ということをすればいいんです。
ヒントを基に想像して「恐らくこういうことかな」っていうことを書けばいいんです。
文章を書くのは、ストーリーをなぞるような誰でもできるようなことをしては無意味です。
たとえば、あなたがこの文章を読んでいるのはなぜでしょうか。
聞いたことがある、読んだことがある話でしょうか。
そうじゃなくて、色んな意見を読んだり、納得のいく意見を読みたいからでしょう。
読み手のことを考える
先生からしてみたら、1クラス40人のつまらない作文を読むのは凄く面倒です。
何クラスもいる学年の中で1人だけの国語教師の場合、100人分を読むことだってあります。
学校の先生は男女関係なく、何でも受け入れてくれるような母性的な先生が多いです。
けど、とはいえ、たくさん読むのは疲れます。
ただでさえ仕事が増えてますし。
もちろん多くの先生は、まじめで、仕事に生き甲斐を持っている人ばかりです。
面倒だからと言わずに一生懸命読みます。
その中で「これは」と思えるものは、少数派であることです。
普通の少数派になるようなポイントは、
文章レベルが高い
というのが、スタンダードな少数派のなり方です。
でも、そういう「王道」は競争数が多いんです。
クラスの優等生って言ったら、大概1~2人でしょう。
そういう人はそういう「優等生」の才能を持っている人です。
だから勝とうとしなくていいんです。
勝てる場所は「自分の得意分野」です。
得意分野の本を探す
小説が嫌いだったら好きなスポーツに関する本でも読んで、体験を交えて書くのだってありです。
人種とスポーツ - 黒人は本当に「速く」「強い」のか (中公新書)
- 作者: 川島 浩平
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/05/24
- メディア: 新書
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
世の中には、あらゆる分野に関しての「新書」があります。
だから、絶対に自分が好きな分野について書かれたものがあります。
ですから、今はネットで調べられますから、検索ワードで探して、それを読めばいいんです。
読むのに躊躇する場合は、待ちの図書館の検索で、似たような本が無いか探せばいいだけです。
どこの図書館でも「蔵書検索」がネット上で出来るようになっています。
⇓画像
クラスメイトというのは普通の人ばかりですし、「字数を埋める」だけで精一杯です。
でも、字数を埋めるだけで精一杯なのは、書きたくないからじゃないですか。
でも、どんなひとでも得意な事であればしゃべりが止まんなくなるでしょう。
だったら、得意な分野の本を読めばいいんですよ。
勉強が不得意な人が興味を持つのは、
- 漫画
- 芸術
- ファッション
- スポーツ
などの科目で言えば「美術」「音楽」「家庭科」「体育」など必須科目外の分野です。
「読書感想文」というと、ついつい国語の教科書で出てくるような小説や論説文ばかりを読みがちです。
それは無意識に「そういうもんだ」と思っているだけです。
例えば、勉強に関係ないと思える「ファッション分野」でも衣服に関する本だってあります。
2冊以上について書く例
例えば、
「この本ではこう書いてあったけど、以前読んだ〇〇という本では~」
って感じでいいんです。
でも、そういう風に書ける生徒はほぼゼロなんです。
ほとんどの中高生は1冊読むのにゼーゼー言ってます。
Twitter見ても、複合的に感想を書いてる人は少数です。
読むこと自体が「非日常」ですからね。
でも、その「非日常」感を少しでも減らすことが出来れば、複数冊を読むことが出来ます。
だからこそ、得意分野を読むべきです。
読むのが慣れてないのに、言われたまんまの課題図書に手を付けてしまうと、それだけでハードルになります。
どうして読書が嫌いかといえば「ハードル」があるからです。
ハードルは「面倒」だという心のストッパーです。
- 時間がかかる
- お金がかかる
- 疲れる
など、理由をつけて避けることが出来るものですね。
それを突破すれば、少数派になれるんです。
じゃあ、そういうハードルを、根性で突破しろと言うのではありません。
自分が読みたい、興味のもてるものを読むんです。
小説以外でもいい
「読書感想文といえば小説でしょ」
と普通は考えています。
そうじゃなくて、図鑑でもいいんです。絵本でもいいんです。
そして、小説が不得意であれば、新書、雑誌でもいいでしょう。
新書は小説のようにフィクションの分野が少ないので、フィクションを読むことが苦手な人におススメ。
雑誌は、なんでもいいんですけど、学校の読書感想文の場合では、科学系雑誌でもいいでしょう。
『ニュートン』は難しそうという人がいますが、写真や絵が多いもので、対象者は中学生です。
だからと言って、高校生でも読んでもいいんです。
ニュートンを読んで、そのテーマに関する新書をちょっと読んで
「ニュートンではこう書かれていたけどこの本だと詳しく書かれていたから、ニュートンの写真のイメージと文字の詳しい情報でよりよくわかった」
とか書けば面白いでしょう。
どうしても文字を読むのが苦手だったら、音声で読んでくれるサービスもありますから、それを使うことも出来ます。
【関連記事】