中国人と日本人の共通言語は漢字
漢字の意味は同じだから、漢字を使えばどうにかなるって思うじゃないですか。
基本的にはそうなんですけど微妙に認識が違うんです。
はじめは中国の漢字をそのまま輸入したんです。
けど、そこから1600年くらい経っているんですから、当然、認識の変化をするんですね。
伝言ゲームが上手くいかない要領で。
それは現代中国に関しても同じことです。
中国の古代語である漢文と、現代中国語も結構違うわけですから、色んなところでズレが出ています。
でもこういうズレって、どれくらいズレているかっていえば、実際に勉強してみないとわからないんですよね。
スポーツと同じことで体感しない限りわかりません。
でもあえてそれを説明します。
それは彼ら中国人は漢字しか使っていないのに対して、日本人は仮名をつかっていることを説明するのが一番わかり易いんじゃないでしょうか。
「认」という字
これは中国の簡体字「認」。
「认」の偏(へん)は言偏を略したもので、旁(つくり)は「人」。
「認」なのに?「忍」じゃないの?
「人」と「忍」の共通点は、と考えてみましょう。
読みは同じ「にん」です。
発音が同じで画数が少ないので「忍」の代わりに「人」が使われています。
他にも
図=图
があります。分かりにくいですが『図』は国構えの中に『斗』が入っています
- 憶=忆
- 態=态
など、意味ではなく発音ありきで略された漢字が多いのです。
漢字の要素として「形」「音」「義」があります。
「形」「音」「義」
それらは順位がついておらず、形と音と義(意味)があっての漢字なんです。
さらに形と音と意味が同じであれば同じ字として考えられます。
例をあげると、「六」はしばしば同じ発音である「陸」の字が当てられる事があります。
意味は違っても同じにしてしまうのです。
つまり、我々(日本人)は漢字を表意文字(一字で意味を表す文字)
としてしか捉えていませんが、彼ら(中国人)にとって漢字は唯一の文字なので表意文字であり、表音文字でもあるのです。
これを知った時は衝撃的でした。
確かに考えてみればそうなんですけど、意味を無視する考え方があるって意外に知らないじゃないですか。
中国語的な考え方ってほとんどの人には無用な知識ですから仕方ないんですけど。
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同じ漢字を使ってても使い方が異なるとその国の考え方の根本に触れた気がして興奮しますね。
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