言語について
前から
- イタリア語
- 英語
- フランス語
ですが、同じインド・ヨーロッパ語族です。
ちなみにイタリア語とフランス語は、その中のイタリック語派。
英語はゲルマン語派の西ゲルマン語群。
というように言語には親戚同士の関係が確認されています。
こういうのってなんでかって言ったら、ヨーロッパの歴史を見れば結構面白いです。
かと言っていきなり専門書じゃキツイですから、漫画版で面白いのがあるのでその辺を読んでみると、ヨーロッパのあのゴチャゴチャした感じの感覚が、大雑把であってもつかめます。
『ヴェニスの商人』は当時のユダヤ民族の置かれている状況が分かりますし、『赤と黒』はナポレオンの影響がよくわかります。
他にナポレオンの影響が分かるのは『戦争と平和』などおススメです。
全然別の話なのにヨーロッパの名作はナポレオンが大いに関係するものが多くて驚きます。
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こういう親戚同士の言語は学習の際に相性がいいので、余裕がある時に一緒に勉強してみても面白いですよ。
- crescendo(クレッシェンド)
- crescent(クレセント)
- croissant(クロワッサン)
似てますね。
全てが全てではないですが、語族などが同じな親戚同士の言語でスペルや響きが似ているものは語源や意味が同じものの確率が高いです。
接頭辞”cre”は、ラテン語の
”creare”作る
”crescere”成長する
から来ていて、
作る、成長する
の意味があります。
それは英語の
”create”
creare(作る)+tus(過去分詞語尾)=動詞「創造する」 に相当します。
日本語でも 馴染みある言葉を紹介すると、
- creature (クリーチャー)
「創造されたもの、生物」
- concrete(コンクリート)
con(共に)crete(成長する)で
名「凝固物、具体的概念」
形「現実の、具体的な、固まった」
- recreation (レクリエーション)
re(再び)create(成長する)ion(名詞化)で
「休養、気晴らし」
※recreate (動詞)「休養させる」の名詞化
- recruit(リクルート)
re(再び)crescere(成長する)で 「新しく成長する」
=名「新米、新兵、新入生」
=動「入隊する、取り戻す」
なんかがあります。
「作ったもの」と「成長する」と意味が変化、クレッシェンドは音楽用語としては、「だんだん音を強める」と訳されます。
が、日常会話では人間、動物、植物が成長していくことを表すときに使うそうです。(イタリア語の分かる友人談)
多分、反対語のデクレッシェンド(decrescendo)
の”de”は否定の接頭辞でしょう。英語も仏語もそうだし。
(イタリア語は守備範囲ではないのでこの辺で許してください)
クレセントとクロワッサンの場合
クレセントはクレセントムーン(三日月)として、クロワッサンはおいしいこれ
としてのそれぞれのイメージがあると思いますが、
クレセント(英語)
=クロワッサン(仏語)
=三日月(日本語)
で、意味は同じです。で、私の頭ん中の知識はここまで。
でも関係ありそうだよね?
「月」と「成長」って・・・
じゃぁ本棚の中から・・・・・。
で”crescent”を調べると、
1三日月、新月《◆成長の象徴》
(略)
2《詩》〈月が〉しだいに大きくなっていく.
~rollクロワッサン.
とあります。
どうやら三日月は
《◆成長の象徴》らしいです。
ほほぉ。やっぱりな。( ̄ー ̄):*:
成長の象徴
日本文学でも月は生き死に(成長)の象徴として扱われる事が多々ありますが、(竹取物語とか)どうやらそのイメージは日欧共通らしいです。
なお、イスラム教圏ではムハンマドが神様から「教えを広めよ」と啓示された夜が
三日月だったからイスラム教の象徴としての意味があると聞いたことがありますが。
トルコの国旗なんかがそうですよね。
とまぁ早い話がクレセントとクロワッサンの直接的な語源的資料は手元にありませんでした。
(フランス語辞典とか英英辞典とか信用し難いインターネッツも見たけど)
が、恐らくどれも「成長する」で決まりでしょう。
《◆成長の象徴》って書いてあるし。
こういう語源って面白いですよね。
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余談ですが
「2《詩》〈月が〉しだいに大きくなっていく.~rollクロワッサン.」
って書いてあったんで
「英語で(パンの)クロワッサンはクレセントロールなのか。(・ω・)クロワッサンでも通じそうだよね~。(・∀・)」
なんて思いながら、「クレセントロール クロワッサン 違い」
ってググって見たらどうやら違うみたいですよ。
余談なので詳しくは書かないですけど、クレセントロールはクロワッサンより硬いらしいです。
写真で見た感じもクレセントっぽいです。