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漢字って面白いですよ。
アルファベットや
仮名のような
「表音文字」
に対して
漢字とは、
「表意文字」
という珍しい文字です。
日本人であれば
ほとんどの人が
そのことを知っていますが、
一般的によく知られている
極ポピュラーな漢字でも、
その一字の
本来の意味を知っている
という人は非常に少ない筈です。
例えば、
「結婚」の
「婚」という文字は
どうして「女」「氏」「日」
なのか。
「女の氏が変わる日」
という俗説があるようですが
これは間違い。
本来は、
「女」と「昏」で
「女」は「よめとり」の意味の「嫁」。
「昏」は「日暮れ」の意味です。
昔、結婚は
日が沈む頃に執り行われるものでした。
聽
「聴く」
の旧字体です。
中学の頃の音楽の先生で
「音楽の『キク』は
『聞く』ではなく
『聴く』だ!」
と言っていた先生がいました。
まぁ何となく意味はわかるのですが、
もっと意味は深くて、
耳の下の王っぽいのは
壬で
「つきだす」
という意味。
旁の心の上は
「直」
が変化した形で、
全体で言うと
真っ直ぐな心で
耳を突き出して聴く
という意味。
これと同じ旁で
漢文にたまに出てくる
德
(「徳」の旧字体です。)
がありますが、
中学の国語の先生の解説では
「簡単に言えば
『良いこと』」
ということでした。
行人偏は
そのまま
「行く」
という意味。これと旁を足して、
真っ直ぐに人生を行く。
という意味。
もしくは
俗字では行人偏を略したり
悳
でも「徳」
の意味で使われることがあります。
要するに
「真っ直ぐな心」=「徳」
ということ。
このように意味がわかっていれば
小学生でもわかるように説明ができますよね。
知識は教育などの実用
によってその価値を発揮します。
たとえば
漢字の意味を
ちゃんと理解することで
それが一体どのような概念なのか。
どういった考えの下
編み出されたものなのか。
それを知ることで
直接的ではなくとも
何かの役に立つことがきっとある筈です。