語彙力が上がります。
語彙力は単語帳で伸ばすのもいいですけど、基本的に文化、根底の
「人間は何を考えているのか」
っていう所を知ろうとしないと伸びません。
ほとんどの「英語を勉強したい人」というのは、
- かっこいいから
- 仕事で使うから
というような、ドライな理由で勉強しようとしています。
しかし言葉はドライなものではなく、人の考えそのものなので、その勉強方法は通用しません。
そういう理由だからあきらめるんです。簡単な理由だからですね。
言葉を覚えるのは、文化、つまりその人に対して興味を持たないと覚えられません。
逆に言えば、その人に興味を持ちさえすれば覚えられるってことです。
なぜ我々は言葉を覚えたんでしょうか。
お母さんに言ってることをわかろうとしたからでしょう。
それは外国語を勉強するときでもそうですし、日本語の語彙力を伸ばすときでも同じことなんです。
中国古典と日本の古典。
こういうことは外国でもあることで、ヨーロッパでは聖書や古代ギリシャ語が古典になっていたりしますし、
古典に関していろいろ書いてるけど、その辺はあんまり反応薄いんですよね。
まあ当然ちゃ当然だけど。
でも一番自分に知識があるのが哲学で、次に古典(特に中国)だからその辺について書くのが一番自然だし、すらすら書けるのも事実。
例えば枕草子に
香炉峰の雪いかならむ。
(香炉峰の雪はどうであろうか)
っていう白居易の詩をもとにした行があるけどこれを楽しめるのって古典を共通認識としてるからです。
要するにこれも一つの単語みたいなもので、漢字一つ知ってるような感じに近いと思うんですよ。
ここで使われてる言葉の情報量は漢字一字とそんなに変わらなくて
「スダレをかかげる」ってだけの話。
香炉峰の雪は簾(すだれ)を撥げて(かかげて)看る(みる)。
こんなのは日本文学やってればみんな知ってるようなことですが、古典常識を知ってないと難しいし、かといって常識というほど受験に出てくるようなこともない。
たまに高校の授業でやるって話を聞いたことあるけど。
漢文は訓読みするときに入れ替えながらパズルみたいに読むってことは中学三年でやるようなことだけど、大学院ともなると当然、白文(返り点なしのそのまま)で読むわけです。
しかも注釈なしで、現代人なら数名しか読んでないようなものを読むことだってあるから、一文字読むのに一週間とか一か月かかるとか、それでも結果間違ってたとかザラなんですよ。
だから速読なんかできやしない。
じゃあどうやって読むか。
それは「言葉は古いもの」という前提に立って出典(言葉の元ネタ)を知ってないといけないんです。
それを知っていると言葉使いが変わってきます。それは丁寧になるとかそういうことではなく、色んなバリエーションが使いこなせるようになるんですね。
言葉に関する感覚が磨かれます。
語彙力が増える仕組み
「語彙力を増やす」ってことが流行りましたけど、それは単純に言葉の数を知っていればいいという事ではありません。
言葉は考え方そのものなので、考え方を知らないと、中々は行ってきません。
例えば「英語をしゃべりたい」だと、英語はしゃべれないはずなんです。
僕の知る限り、純日本人でペラペラな人は、英語の文化・芸能とかに興味がある人だけ。
よくよく考えたら日本語の語彙力がある人も、目先の語彙力増やしてるんじゃなくて、
小説とかの読書を楽しんでる人なんです。
言葉を「道具」だと思っていると、それは身に付きません。
英語が好きな人は向こうの芸能人が好きな人が多かったりします。するとその人の話す映像とかを100時間で見見られるんですよ。
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そうなると、だんだんその人の口癖だった李を覚えて、その言葉を単語帳なんかを見ずに覚えられます。これは赤ちゃんが言葉を覚えるのと同じ過程ですよね。
お母さんが話しかけて、それを理解しようとするから言葉を覚えるんです。
ですからスピードラーニングとかはダメなんですよ。
芸能人じゃなくても、外国語の文化を知ろうとする人は覚えられます。
それと同じように日本語の文化を知ろうとしている人が語彙力が増えるんです。
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